Kigyoroku
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業種›輸送用機器›マツダ
マツダ

マツダ 7261

広島県安芸郡府中町に本社を置く自動車メーカー。p.51920年設立。2026年3月期の売上高 4.9兆円。

輸送用機器自動車・輸送機TOPIX Mid400配当あり従業員1万人以上

企業概要

出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.1国税庁

企業名
マツダ株式会社(Mazda Motor Corporation)p.1
法人番号
3240001036223 国税庁
設立
1920年1月(東洋コルク工業株式会社として設立)p.4
資本金
283,957 百万円p.3
代表者
代表取締役社長 毛籠勝弘p.1
本店
広島県安芸郡府中町新地3番1号p.1
電話番号
082-282-1111p.1
業種
輸送用機器(東証33業種)JPX
決算期
3月日本基準p.1
監査法人
有限責任 あずさ監査法人p.58
従業員数
47,144人(連結)p.322,857人(単体)p.3
関係会社
子会社71社、関連会社・共同支配企業21社p.5
URL

上場企業情報

出所: JPX 銘柄情報有価証券報告書 2026年3月期 p.1

証券コード
7261JPX
市場区分
東証プライムJPX
33業種
17業種
自動車・輸送機JPX
規模区分
TOPIX Mid400JPX
EDINETコード
E02163p.1
上場
1949年5月p.4
発行済株式総数
631,803 千株p.3
直近の有報
2026年3月期(提出 2026年6月23日)p.1
配当
55.00円配当性向 -%p.3
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事業の内容

出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.5

事業の内容

当社グループは、当社、連結子会社71社及び持分法適用会社21社(2026年3月31日現在)で構成され、主として、自動車及び同部品の製造・販売、並びにこれらに関連した事業を行っております。 p.5

国内では、自動車は当社が製造し、自動車部品は当社及び倉敷化工㈱などが製造しております。海外においては、自動車及び同部品をマツダモトールマヌファクトゥリングデメヒコS.A. de C.V.、オートアライアンス(タイランド)Co., Ltd.などが製造しております。当社グループにおいて製造された自動車及び同部品は、国内においては、㈱関東マツダ、東海マツダ販売㈱などの販売会社が顧客に販売するとともに、一部の大口顧客に対しては当社が直接販売しております。海外においては、北米はマツダモーターオブアメリカ, Inc.、欧州はマツダモータース(ドイツランド)GmbH、その他の地域はマツダオーストラリアPty.Ltd.などが販売しております。 p.5

当社グループの事業における当社及び主要な会社の位置付け及びセグメントとの関係は、概ね以下のとおりであります。なお、以下の「日本」、「北米」、「欧州」、「その他の地域」は、セグメントと同一の区分であります。 p.5

第一部 第1 企業の概況 3 事業の内容EDINETで原文を開く → p.5

業績指標

連結 17指標単体 17指標5期出所: 有価証券報告書 2026年3月期「主要な経営指標等の推移」 p.2–3

連結(日本基準)

指標直近前期比5期 CAGR推移 (古 → 新)出所
売上高
百万円
4,918,172
2026年3月期
-2.0%+12.0%p.2
経常利益
百万円
131,835
2026年3月期
-30.2%+1.6%p.2
親会社株主に帰属する当期純利益
百万円
35,086
2026年3月期
-69.2%-19.0%p.2
包括利益
百万円
149,915
2026年3月期
+58.9%+3.7%p.2
純資産額
百万円
1,924,950
2026年3月期
+6.3%+10.0%p.2
総資産額
百万円
4,479,493
2026年3月期
+9.5%+10.8%p.2
1株当たり純資産額
円
3,021.0
2026年3月期
+6.2%+10.0%p.2
1株当たり当期純利益
円
55.64
2026年3月期
-69.3%-19.0%p.2
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
円
55.60
2026年3月期
-69.3%-19.0%p.3
自己資本比率
%
42.5
2026年3月期
-3.0%-0.8%p.3
自己資本利益率
%
1.9
2026年3月期
-70.8%-26.8%p.3
株価収益率
倍
18.7
2026年3月期
+259.6%+27.8%p.3
営業活動によるキャッシュ・フロー
百万円
223
2026年3月期
-99.9%-81.5%p.3
投資活動によるキャッシュ・フロー
百万円
-868
2026年3月期
+99.6%-p.3
財務活動によるキャッシュ・フロー
百万円
104,969
2026年3月期
+16.5%-p.3
現金及び現金同等物の期末残高
百万円
1,293,162
2026年3月期
+17.0%+15.0%p.3
従業員数
人
47,144
2026年3月期
-3.4%-0.8%p.3
単体の指標を見る単体の指標を閉じる

提出会社(単体)

指標直近前期比5期 CAGR推移 (古 → 新)出所
売上高
百万円
3,135,020
2026年3月期
-11.7%+7.6%p.3
経常利益又は経常損失
百万円
-89,299
2026年3月期
-234.4%-p.3
当期純利益又は当期純損失
百万円
-103,408
2026年3月期
-272.0%-p.3
資本金
百万円
283,957
2026年3月期
+0.0%+0.0%p.3
発行済株式総数
千株
631,803
2026年3月期
+0.0%+0.0%p.3
純資産額
百万円
1,144,757
2026年3月期
-9.6%+1.9%p.3
総資産額
百万円
3,055,947
2026年3月期
+3.7%+7.0%p.3
1株当たり純資産額
円
1,814.3
2026年3月期
-9.7%+1.9%p.3
1株当たり配当額
円
55.00
2026年3月期
+0.0%+28.8%p.3
1株当たり当期純利益又は当期純損失
円
-164.0
2026年3月期
-271.9%-p.3
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
円
-
2026年3月期
--p.3
自己資本比率
%
37.4
2026年3月期
-13.0%-4.8%p.3
自己資本利益率
%
-8.6
2026年3月期
-283.0%-p.3
株価収益率
倍
-
2026年3月期
--p.3
配当性向
%
-
2026年3月期
--p.3
従業員数
人
22,857
2026年3月期
-2.3%+0.2%p.3
株主総利回り
%
141.2
2026年3月期
+13.5%+8.2%p.3
単位は指標名の下に記載。前期比は直近期と前期の差、5期 CAGR は5期(4年間)の年平均成長率。推移は各行の最小と最大で正規化した形で、色は前期比の符号。出所列の p.N は有価証券報告書の該当ページ。

沿革

46件出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.4

  1. 1920年1月東洋コルク工業株式会社として設立 p.4
  2. 1927年9月東洋工業株式会社に社名変更 p.4
  3. 1929年4月工作機械の生産開始 p.4
  4. 1931年10月三輪トラックの生産開始 p.4
  5. 1935年10月さく岩機の生産開始 p.4
  6. 1949年5月東京証券取引所に株式を上場 p.4
  7. 1958年4月小型四輪トラックを発売 p.4
  8. 1960年5月軽乗用車を発売 p.4
  9. 1961年2月ドイツNSU社、バンケル社とロータリーエンジンに関し技術提携 p.4
  10. 1964年4月小型乗用車を発売 p.4
  11. 1965年5月三次自動車試験場完成 p.4
  12. 1966年11月乗用車専門宇品工場完成(本社工場内) p.4
  13. 1967年4月オーストラリアに子会社マツダモータースPty.Ltd.を設立(現、マツダオーストラリアPty.Ltd.) p.4
  14. 1967年5月初のロータリーエンジン搭載車コスモスポーツを発売 p.4
  15. 1968年7月カナダに子会社マツダモータースオブカナダLtd.を設立(現、マツダカナダ, Inc.) p.4
  16. 1971年2月米国に子会社マツダモーターオブアメリカ, Inc.を設立 p.4
  17. 1972年11月ドイツに子会社マツダモータース(ドイツランド)GmbHを設立 p.4
  18. 1974年5月三次ディーゼルエンジン工場完成 p.4
  19. 1979年11月フォードモーターカンパニーと資本提携 p.4
  20. 1981年12月防府中関変速機工場完成 p.4
  21. 1982年9月防府西浦乗用車工場完成 p.4
  22. 1984年5月マツダ株式会社に社名変更 p.4
  23. 1985年1月米国に子会社マツダモーターマニュファクチャリング(USA)コーポレーションを設立 p.4
  24. 1987年6月横浜研究所完成 p.4
  25. 1988年7月米国にマツダリサーチ&ディベロップメントオブノースアメリカ, Inc.を設立 (その後、マツダモーターオブアメリカ, Inc.に吸収合併) p.4
  26. 1990年5月ドイツに欧州R&D事務所を開設(その後、マツダモーターヨーロッパGmbHに統合) p.4
  27. 1990年6月タイに子会社マツダセールス(タイランド)Co., Ltd.を設立 p.4
  28. 1992年2月防府第二工場完成 p.4
  29. 1992年6月マツダモーターマニュファクチャリング(USA)コーポレーションをフォードモーターカンパニーとの均等出資の会社とし、社名をオートアライアンスインターナショナル, Inc.に変更(その後、当社の全保有株式をフォードモーターカンパニーへ売却) p.4
  30. 1993年12月フォードモーターカンパニーとの提携関係を強化 p.4
  31. 1995年11月タイにフォードモーターカンパニーとの合弁によりオートアライアンス(タイランド)Co., Ltd.を設立 p.4
  32. 1996年5月フォードモーターカンパニーが当社株式保有比率を33.4%に引き上げ p.4
  33. 1998年5月オートアライアンス(タイランド)Co., Ltd.で量産車の生産を開始 p.4
  34. 2005年9月中国にフォードモーターカンパニー及び長安汽車集団との合弁により長安フォードマツダエンジン有限公司を設立(その後、フォードモーターカンパニー保有株式を当社が取得。現、長安マツダエンジン有限公司) p.4
  35. 2006年3月中国においてフォードモーターカンパニーと長安汽車の合弁会社である長安フォード汽車有限公司へ出資し、社名を長安フォードマツダ汽車有限公司に変更(その後、存続分立。現、長安マツダ汽車有限公司) p.4
  36. 2007年10月長安フォードマツダ汽車有限公司(南京工場)で量産車の生産を開始 p.4
  37. 2008年11月フォードモーターカンパニーが当社株式保有比率を13.8%に引き下げ(その後、同社は段階的に株式を売却し、2026年3月末時点における同社による当社株式の保有はありません。) p.4
  38. 2011年9月メキシコに住友商事株式会社との合弁により子会社マツダモトールマヌファクトゥリングデメヒコS.A. de C.V.を設立(その後、住友商事株式会社が保有する全株式を当社が取得) p.4
  39. 2013年2月タイに子会社マツダパワートレインマニュファクチャリング(タイランド)Co., Ltd.を設立 p.4
  40. 2014年1月マツダモトールマヌファクトゥリングデメヒコS.A. de C.V.で量産車の生産を開始 p.4
  41. 2015年1月マツダパワートレインマニュファクチャリング(タイランド)Co., Ltd.でトランスミッションの量産を開始 p.4
  42. 2017年8月トヨタ自動車株式会社と業務資本提携に関する合意書を締結 p.4
  43. 2018年3月米国にトヨタ自動車株式会社との合弁によりマツダトヨタマニュファクチャリングUSA, Inc.を設立 p.4
  44. 2022年1月マツダトヨタマニュファクチャリングUSA, Inc.で量産車の生産を開始 p.4
  45. 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行 p.4
  46. 2025年7月「マツダR&Dセンター東京」を開設 p.4

大株主

上位10名出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.36

#株主名所有株式数(千株)持株比率出所
1日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)111,43017.67%p.36
2株式会社日本カストディ銀行 (信託口)36,1715.73%p.36
3トヨタ自動車株式会社31,9285.06%p.36
4野村信託銀行株式会社 (投信口)20,6513.27%p.36
5THE BANK OF NEW YORK, TREATY JASDEC ACCOUNT13,5522.15%p.36
6STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 50532510,7781.71%p.36
7JP MORGAN CHASE BANK 3857818,6911.38%p.36
8STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 5050018,4091.33%p.36
9STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 5051037,7201.22%p.36
10MAN INTERNATIONAL ICVC - MAN JAPAN COREALPHA FUND7,6231.21%p.36
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持株比率は発行済株式(自己株式を除く)に対する割合。信託銀行の株式数は信託業務に係るもの。

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  • 従業員・人的資本
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役員

15名男性12名 女性3名2026年6月23日現在出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.49–53

  • 代表取締役会長菖蒲田清孝代表取締役p.49
  • 代表取締役 社長兼CEO(最高経営責任者) 〔コミュニケーション・サステナビリティ統括〕毛籠勝弘代表取締役p.49
  • 代表取締役 副社長兼経営役員CFO(最高財務責任者) 〔社長補佐、経営企画・北米事業・欧州事業・ 中南米事業統括〕ジェフリー・ エイチ・ ガイトン代表取締役p.49
  • 取締役 副社長兼経営役員 〔社長補佐、 ものづくり・品質統括〕向井武司p.50
  • 取締役 経営役員CCO(最高コスト責任者) 〔コスト革新統括、ものづくり統括補佐〕青山裕大p.50
  • 取締役 経営役員CSO(最高戦略責任者) 〔戦略領域統括〕小島岳二p.50
  • 取締役 経営役員CTO(最高技術責任者) 〔研究開発統括、ものづくり統括補佐〕梅下隆一p.50
  • 取締役佐藤潔p.51
  • 取締役小川理子p.51
  • 取締役及川美紀p.51
  • 取締役監査等委員(常勤)田中浩憲p.52
  • 取締役監査等委員北村明良p.52
  • 取締役監査等委員柴崎博子p.52
  • 取締役監査等委員杉森正人p.52
  • 取締役監査等委員井上宏p.53

従業員・人的資本

出所: 有価証券報告書 2026年3月期「従業員の状況」 p.64–65 ほか

連結従業員数
47,144 人
単体従業員数
22,857 人
平均年齢
42.5 歳
平均勤続年数
17.7 年
平均年間給与
7,112,000 円
女性管理職比率
5.8 %
男性育児休業取得率
67.1 %
男女賃金差異(全体)
84.1 %
同(正社員)
86.0 %
同(パート・有期)
71.4 %
役員の女性比率
20.0 %(女性3名/15名)
自己資本比率(連結)
42.5 %
ROE(連結)
1.9 %
EPS
55.64 円
BPS
3,021.0 円
株主総利回り
141.2 %

セグメント別従業員数(連結)

セグメント従業員数(人)出所

開示の記述

出所: 有価証券報告書 2026年3月期 の該当章をそのまま掲載

経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

(1) 会社の経営の基本方針 p.9

当社は、企業理念として、『PURPOSE』『PROMISE』『VALUES』を定めております。 p.9

また、当社は、未来に向かってステークホルダーの皆さまと共に価値創造を進めていくべく、2030年時点の当社のありたい姿を「2030 VISION」として定めております。 p.9

企業理念 p.9

PURPOSE:前向きに今日を生きる人の輪を広げる p.9

PROMISE:いきいきとする体験をお届けする p.9

人の頭、身体、心を活性化する p.9

コミュニティと共に p.9

VALUES :ひと中心 / 飽くなき挑戦 / おもてなしの心 p.9

2030 VISION p.9

「走る歓び」で移動体験の感動を量産するクルマ好きの会社になる。 p.9

1. マルチソリューションで温暖化抑制に取り組み、持続可能な地球の未来に貢献する。 p.9

2. 心と身体を見守る技術で、誰もが安全・安心・自由に移動できる社会に貢献する。 p.9

3. 日常に動くことへの感動や心のときめきを創造し、一人ひとりの「生きる歓び」に貢献する。 p.9

(2) 経営環境及び対処すべき課題 p.9

① 2030年に向けた経営方針(2030経営方針) p.9

各国の環境規制動向、社会インフラ整備をはじめ、電源構成の変化、そして消費者の価値観の多様化など、経営を取り巻く環境の不確実性が高まっていることを受け、2030年までの視点で世界の潮流を想定した経営方針と主要な取り組みを以下のとおり定めております。 p.9

経営基本方針 p.9

1. 地域特性と環境ニーズに適した電動化戦略で、地球温暖化抑制という社会的課題の解決に貢献すること p.9

2. 人を深く知り、人とクルマの関係性を解き明かす研究を進め、安全・安心なクルマ社会の実現に貢献すること p.9

3. ブランド価値経営を貫き、マツダらしい独自価値をご提供し、お客様に支持され続けること未来を拓く主な取り組み p.9

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1. カーボンニュートラルに向けた取り組み p.9

当社が目標とする2050年のカーボンニュートラル(*1)(以下、「CN」)実現に向けては、まず自社のCO2排出について、「2035年にグローバル自社工場のCN実現」と中間目標を定め、省エネ、再エネ、CN燃料活用の3本柱で取り組みを進めてまいります。加えて、サプライチェーン(*2)への対応も必要であり、輸送会社様や購買お取引先様と共にCO2排出量を削減する活動を段階的に進めてまいります。国内においては、サプライチェーンの構造改革に取り組むほか、CN燃料の活用拡大を進めてまいります。 p.9

2. 各フェーズにおける電動化の取り組み p.9

電動化時代への移行期間には、地域の電源事情に応じて、適材適所で内燃機関、電動化技術、代替燃料など様々な組み合わせとソリューションを提供していく「マルチソリューション」のアプローチが有効と考えており、当社は各国の電動化政策や規制強化の動向を踏まえ、パートナー企業と共に段階的に電動化を進めてまいります。 p.9

■ 第1フェーズ(2022–2024年):蓄積した資産を活用したビジネス基盤強化既存の技術資産であるマルチ電動化技術をフル活用して魅力的な商品を投入し、市場の規制に対応してまいります。ラージ商品群を投入し、プラグインハイブリッド車やディーゼルのマイルドハイブリッド車など、環境と走りを両立する商品で収益力を向上させつつ、バッテリーEV専用車の技術開発を本格化させます。 p.9

(*1)地球上の炭素(カーボン)の総量に変動をきたさない、二酸化炭素(CO2)の排出と吸収がプラスマイナスゼロになるようなエネルギー利用のあり方やシステム。 p.9

(*2)商品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れ。 p.9

■ 第2フェーズ(2025–2027年):電動化へのトランジション電動化への移行期間における燃費向上によるCO2削減を目指し、新しいハイブリッドシステムを導入するなど、これまで培ってきたマルチ電動化技術をさらに磨きます。電動化が先行する中国市場においてバッテリーEVを導入するほか、グローバルにバッテリーEVの導入を開始します。また、内燃機関における再生可能燃料の利用可能性を踏まえ、熱効率の更なる改善技術の適用等により、内燃機関の性能についても極限まで進化させてまいります。 p.10

■ 第3フェーズ(2028–2030年):バッテリーEV本格導入バッテリーEV専用車の本格導入を進めるとともに、外部環境の変化や財務基盤強化の進捗を踏まえ、電池生産への投資なども視野に入れた本格的電動化に軸足を移してまいります。 p.10

3. 人とITの共創による価値創造への取り組み p.10

自動車技術の改良を進め、クルマを取り巻く様々な人々や社会の声に耳を傾けつつ、人の幸せを第一に、事故のない安全・安心な社会づくりに貢献していくことは私たちの重要な責務です。安全技術開発に加え、地域や社会と連携し「死亡事故ゼロ」を目指し取り組んでまいります。安全技術開発については、独自の安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」のもと、これまで大事にしてきた「ひと」を中心としたものづくりに、デジタル技術を掛け合わせた高度運転支援技術の開発を継続し、運転者も同乗者も周囲の人も安全・安心なクルマづくりを進め、2040年を目途に自動車技術で対策が可能なものについては、自社の新車が原因となる死亡事故ゼロを目指します。 p.10

4.原価低減とサプライチェーンの強靭化 p.10

原価低減は、従来の商品原価や、製造原価だけにとどまらず、その範囲を拡大し、サプライチェーンとバリューチェーン(*3)全体を鳥瞰し、商品ラインアップの見直し等による投資効率・在庫回転率の向上を図るなどムリ・ムラ・ムダを徹底的に取り除く取り組みを通じて原価の作りこみを行うよう変えてまいります。 p.10

サプライチェーンについては、材料調達からお客様へのデリバリーに至るまでの全ての工程における個々の改善にとどまらず、モノがよどみなく流れ、しかもそのスピードが最大化される「全体最適の工程」を実現するよう取り組みます。また、材料・部品調達の階層を浅くし、種類を産む場所を近場に寄せていくなどの調達構造の変革や、汎用性の高い材料や半導体の活用拡大に取り組み、地政学的リスク、地震といった大規模災害などの外部環境の変化に対する影響も最小限にとどめてまいります。 p.10

② 企業価値向上に向けた「ライトアセット戦略」 p.10

電動化を取り巻く環境は、インフレによる投資コストの増加や地域毎の電動化進度の違いなど多くの不確実性を抱えています。当社は2030年までを「電動化の黎明期」と捉え、2030経営方針のもと、多様化するお客様ニーズや環境規制に柔軟に対応すべくマルチソリューションで電動化を進めます。その具現化に向け、2025年3月、既存資産の活用度を高めることで、スモールプレーヤーとしての企業価値を向上させる実行戦略として「ライトアセット戦略」(*4)を公表しました。その主な内容は以下のとおりです。 p.10

■ ものづくり領域では、独自の開発・生産プロセス革新を展開し、開発領域においては、より複雑な開発に対し、既存リソース水準を維持しつつ、生産性を3倍に向上させて対応してまいります。 p.10

■ バッテリーEVについては、協業・パートナーシップによって、従来と比較し開発にかかる投資と工数を大幅に低減させる見通しです。 p.10

■ 電池投資については、当初見込みにインフレ影響を加味した投資総額から、協業を活用することにより、半減できる見込みです。 p.10

■ 生産においては、既存資産を活用してバッテリーEVとエンジン車を混流生産することにより、バッテリーEV専用工場新設と比較し、初期設備投資と量産準備期間を大幅に低減できる見通しです。 p.10

■ こうしたライトアセット戦略は、従来の自前主義から脱し、協調すべき領域ではパートナーの資産を積極的かつ柔軟に活用して資本効率を高める一方、マツダらしさを発揮すべき領域には自前の技術と経営資源を集中して投下することで、最小の投資で最大のマーケットカバレッジを実現する経営モデルであります。 p.10

■ 上記の取り組みを通じて、低投資で高い資産効率を確保の上、競争力ある技術・商品を提供し、資本コストを上回るリターンを創出することで、持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります(*5)。 p.10

(*3)商品の付加価値を創出するための、商品企画、デザイン、開発、生産技術、製造、販売、サービスといった一連の事業活動の流れ。 p.10

(*4)ライトアセット戦略を説明したマツダ・マルチソリューション説明会2025の様子はこちらをご参照ください。https://www.mazda.com/ja/investors/policy/mid-term/(*5)企業価値向上に向けた取り組みの全体像については、マツダ統合報告書2025「CEOメッセージ」及び「CFOメッセージ」をご参照ください。 p.10

https://www.mazda.com/ja/investors/library/integrated-report/ p.10

③ 2030経営方針の進捗 p.11

当社を取り巻く経営環境は、電動化・ソフトウェア化への移行という大きな産業構造の変化に加え、地政学リスクや経済安全保障といった要因が重層的に作用し、極めて不確実性の高い状況にあります。こうした環境の中、当社はビジネス環境に適応する経営から、外部環境変化に左右されにくい、安定的に利益を生み出せる事業構造への転換を進めております。「マルチソリューション戦略」、「ライトアセット・協業戦略」、「ブランド価値経営」の3つの対応方針のもと、将来の選択肢を持ち続けることを経営の最重要事項と位置づけ、主要な施策を着実に進捗させております。当連結会計年度が初年度となる第2フェーズでは、事業と資源の選択と集中を加速し、ブランド価値の向上を図ってまいりました。 p.11

当期の主な進捗 p.11

■ 期初に想定していた米国関税による2,300億円超の影響は、北米を最重要市場とする当社にとって極めて大きな逆風でありました。当社は、ステークホルダーの皆さまへの影響を最小限に抑え、雇用と事業を守り抜くべく、国内生産台数70万台の維持を掲げ、全社一丸となって構造的原価低減、固定費削減、価格戦略の見直し、市場別販売構成の最適化など、自らコントロールできる領域に重点的に取り組んでまいりました。その結果、短期間で黒字へと転換し、最終的には1,549億円の関税コストを吸収して、通期営業利益516億円を確保いたしました。 p.11

■ 価値創造と原価低減を両立させる「共創活動」として、新型「CX-5」の開発初期段階から日本製鉄株式会社に参画いただき、設計・生産・調達を含むサプライチェーン・バリューチェーン全体を見直し、最適な車体構造開発を短期間で実現いたしました。これにより、輸送コストやCO2排出量の削減、サプライチェーン上の在庫削減、地政学的リスクの低減、両社の間接的な生産コスト削減に貢献しております。こうした共創活動は、既に当社庫受け額の80%に当たる領域にまで拡大しており、平時からお取引先さまとの連携を深め、サプライチェーンの強靭化・再構築を推進しております。 p.11

■ 販売面では、北米市場においては、メキシコ工場からの「CX-30」や「MAZDA3」の米国向け輸出を抑制し、アラバマ工場で生産する「CX-50」、収益力の高い日本製の「CX-5」やラージ商品の販売を着実に積み上げるとともに、カナダ・メキシコでは「CX-30」などの増販により、前年並みの水準を達成しました。また、販売網の強化にも継続して取り組んでおり、米国ではこれまでに約550店舗のうち、350店舗以上が新世代店舗へ刷新し、ブランドの世界観を体感いただける環境づくりを進めるとともに、接客トレーニングや販売店との連携強化を図り、ブランドの魅力向上に努めております。 p.11

■ 日本市場では、2025年6月にビジネス基盤の強化と再成長を図る国内ビジネス構造変革の方針を公表しております。ビジネス構造改革のための3本柱を、「ブランド育成に向けた成長投資」、「優先地域の特定(都市圏戦略)」、「店舗体験の向上に向けた現場支援の徹底」とし、4つの重点施策(*6)を通じて、より多くのお客様に選ばれ続けるブランドとなることで、国内販売20万台を早期に実現できるビジネス基盤の構築を図ります。また、J.D. パワー 2025年日本自動車セールス顧客満足度調査でマスマーケット国産ブランド部門2年連続第1位を獲得しました。 p.11

■ 成長の土台となる市場戦略として、米国で成果を上げてきたブランド価値経営をアジア地域へ展開し、リテールオペレーションとマーケティングを強化しております。ASEAN、欧州、豪州では、長安汽車との共同開発による電動車を順次投入し、電動化への対応と市場適応を進めてまいります。また、タイで生産予定の次期「CX-3」(小型SUV)を来年市場導入し、ボリュームゾーンの獲得を着実に進めてまいります。 p.11

(*6)4つの重点施策の概要については、こちらをご参照ください。 p.11

https://newsroom.mazda.com/ja/publicity/release/2025/202506/250619a.html p.11

■ 技術面では、「マルチソリューション戦略」において、長期的な視点で段階的に電動化技術を積み上げ続けてまいります。130以上の国と地域で事業を展開してきた当社にとって、地域毎の電動化の多様性そのものが重要な経営アセットであり、電動化、ハイブリッド、内燃機関を組み合わせ、お客様に選択肢を提供することが最も合理的かつ実践的な戦略と考えております。バッテリーEVについては、浸透スピードの変化やハイブリッドなど複数の電動化ソリューションへの顧客受容性を踏まえ、「意志あるフォロワー」として、市場の実需を見極めながら投資規模・タイミングを慎重に判断してまいります。モデルベース開発を核に要素技術をビルディングブロックとして積み上げ、柔軟に電動化を実現するとともに、生産面では、変種変量を可能とするフレキシブル生産システムにより、専用ラインへの大規模投資に依存せず電動化に対応してまいります。スモールプレーヤーでありながら大規模投資を前提とせずにマルチソリューションを成立させる点が、当社の競争優位であります。2030年までの電動化投資総額は、2022年公表時には1.5兆円と見込み、一時はインフレの影響で2兆円規模となる可能性も想定されましたが、自社製バッテリーEVプログラムの徹底精査や電池投資を最適化するなど、限られた経営資源の中で選択と集中を徹底することで、現在では総額1.2兆円規模に最適化いたしました。 p.12

■ 自社製バッテリーEVの市場導入時期について見直しを行う一方、長安汽車との共同開発により4車種の電動車をスピーディかつ高い投資効率で開発・市場投入し、2030年時点で電動車20〜25万台程度、グローバル販売の約15%をカバーできる体制を構築してまいります。同時に、ハイブリッド車種を1車種から4車種へ拡大するとともに、ラージ商品のさらなる競争力強化や電動化時代における内燃機関への投資継続など、当社の独自ブランド価値を創出する領域には集中的に資源配分を行います。2027年には、理想の燃焼を追求した「SKYACTIV-Z」と当社独自のハイブリッドシステムを組み合わせて搭載した新型「CX-5」を導入する予定です。 p.12

■ バッテリーEV生産に向けても着実に取り組みを進めております。パナソニック エナジー株式会社と車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に向けた合意書を締結し、2025年9月には岩国工場の新設に関し、山口県及び岩国市と建設協定に調印し、同年11月に着工しております。岩国工場は、車載用円筒形リチウムイオン電池セルのモジュール化とパック化を行い、安全・安心で働きやすく、地域の雇用や経済発展にも貢献することを目指します。 p.12

■ コスト構造改革については、第2フェーズ期間中に原価低減1,000億円、固定費削減1,000億円、合計2,000億円の構造改善を実行してまいります。モデルベース開発や開発・生産プロセスの革新、お取引先さまとの共創による構造的な原価低減を通じて、原価当たりの顧客価値を高め、営業利益率で4%相当の改善を実現することで、外部環境の変動を吸収できる収益構造へ転換してまいります。 p.12

■ ブランド価値経営が求める価値創造の主役は「人」であるとの考えのもと、一人ひとりがいきいきと力を発揮できる環境を整える人的資本経営にも注力しております。2023年から取り組んでいる組織風土改革プログラム「BLUEPRINT」は、2025年5月までに全従業員の参画が完了いたしました。当期は、浸透・定着フェーズに移行し、マネジメント層を中心として意識と行動変容を促進するフォローセッションや代表取締役社長と従業員が直接対話する「BLUEPRINT社長セッション」を開始しております。また、2025年9月には全社横断での生成AI活用専任組織を立ち上げており、引き続き「BLUEPRINT」による組織風土変革とDXによる業務構造改革の両輪で、生産性倍増と価値創造を加速させてまいります。 p.12

当社は、資本効率を高めながら独自価値を磨き続けるブランド価値経営を貫き、外部環境変化に左右されにくい、不確実性の中でも利益を生み出し、継続的な成長を実現する事業構造への転換を着実に進めてまいります。 p.12

※文中における将来に関する事項につきましては、本報告書提出時点において当社グループが判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は実際の結果とは異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。 p.12

第一部 第2 事業の状況 1EDINETで原文を開く → p.9–12

事業等のリスク

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主として以下のようなものがあります。 p.20

ただし、以下に記載する事項は、予想される主なリスクを記載したものであり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。なお、文中における将来に関する事項につきましては本報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。 p.20

市場及び事業に関するリスク p.20

(1) 当社グループの事業を取り巻く経済情勢 p.20

当社グループは、日本を始め北米、欧州、アジアを含む世界各地域で製品を販売しており、それぞれの市場における景気動向や需要変動に強い影響を受けています。従いまして、当社グループの主要市場において、景気の減速または後退、需要構造の変化、需要減少、価格競争の激化等が進むことにより、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.20

(2) 原材料、部品の調達 p.20

当社グループは、原材料及び部品の購入を複数のサプライヤーに依存しています。サプライチェーン全体を鳥瞰し、材料調達のスピードの最大化や種類を産む場所の近場化など、ムリ・ムラ・ムダを徹底的に取り除く取り組みを通じて、環境変化に対する耐性の強いサプライチェーンの構築に取り組んでおります。しかしながら、部品供給元企業が災害等により被災した場合や地政学リスクに起因する供給能力の制約、物流機能の低下、需給の逼迫や契約条件の変更または破棄等により、当社グループの生産に必要な量を確保することが困難になり、生産・販売等の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、調達した原材料や部品の品質が不十分であった場合、及び、電動化の進展により、新たに調達を行う電池などの電動車関連部品・材料についてタイムリーに適量を調達できない場合には、製品の生産状況の悪化を招く可能性があり、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.20

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(3) 他社との提携、合弁の成否 p.20

当社グループは、商品の開発、生産、販売に関し、技術提携や合弁等の形で、他社と共同活動を実施、もしくは検討を行っています。これにより経営資源の最適化、集中化及び相乗効果を期待しています。しかしながら、経営、財務またはその他の理由により当事者間で不一致が生じた場合、あるいは、提携や合弁の変更または解消等により、期待される結果を生まなかった場合には、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、意図しない提携や合弁の変更または解消が、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.20

(4) 市場競争力 p.21

当社グループが製品を販売している自動車市場は、コネクティビティ技術、自動運転技術やシェアード・サービス、電動化技術に代表される新たな付加価値ビジネスの拡大、それに伴う異業種からの新規参入が相次ぐなど、産業構造が急激に変化しており、競争環境が激化・多様化しています。ブランド価値の維持発展を含む市場での競争力の維持強化は当社グループの成長にとって非常に重要であり、急激な変化に対応すべく製品の企画・開発・製造・販売等すべての領域において競争力の強化に向けた取り組みを進めています。しかしながら、想定を超える範囲とスピードで競合環境が変化した場合、技術力や生産上の問題、電動化を含めた規制対応等により、魅力ある製品を適切な時期に投入することが出来なかった場合、また、急速に多様化が進むお客様の価値観やニーズの変化に対応した流通網、販売手法を効果的に展開できなかった場合、販売シェアの低下や製品価格の低下を含め、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.21

(5) 知的財産権による保護 p.21

当社グループは、事業の優位性を確保するために他社製品と区別化できる技術とノウハウの蓄積、それらの保護並びに、第三者の知的財産権に対する侵害予防に努めています。それにもかかわらず、認識または見解相違により、第三者からその知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、当社グループとして製造販売中止、あるいは損害賠償などが必要となった場合には、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、近年のAI技術の急速な進展により、ビジネスにおけるAI活用が一層拡大しており、これに伴い、AI生成物が第三者の知的財産権を侵害するリスクが高まる可能性があります。第三者が当社グループの知的財産権を無断使用して類似した製品を製造した場合、多額の訴訟費用のみならず製品区別化が図れないことによる販売減少により、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.21

(6) 製品の品質 p.21

当社グループは、市場の要求に応えるべく品質改善に努める一方で、製品の安全性の確保にも最善の努力を注いでいます。しかしながら、電動化等に伴う新技術、機能向上、システムやソフトウエアの複雑化などに対して、予測できない原因により製品に欠陥が生じ、大規模なリコール等が発生した場合、特にサプライヤーではなく当社グループ責任として対応する場合、多額のコストの発生、ブランドイメージの低下、市場信頼性の失墜などにより、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.21

(7) 情報テクノロジーへの依存及び情報セキュリティ p.21

当社グループは、製品の開発、生産、販売など、様々なビジネス活動の遂行において、情報テクノロジーやネットワーク、システムを利用しています。当社製品にも、運転支援システムなど、これら技術を採用した装備が搭載されています。情報テクノロジーやネットワーク、システムには、安全な運用のため対策が施されていますが、インフラ障害、対策を上回るサイバー攻撃、コンピューターウイルスへの感染等によって、各種業務活動の停止、データの喪失、機密情報の漏洩、当社製品の機能低下などが発生する可能性があります。また、ランサムウェア攻撃や標的型攻撃等のサイバー攻撃は高度化・巧妙化してきており、サプライチェーンを通じた当社グループシステム等に対する不正アクセスのリスクも増大しております。さらに、当社グループにおいては、ビジネススピードと生産性を大幅に引き上げるべくAI等の新たな技術の活用を進めていることから、情報漏洩や意図しない情報拡散等のリスクも存在します。これらのリスクが顕在化した場合、対策費用の発生、当社製品の信用の失墜やブランドイメージの毀損などにより、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.21

(8) コンプライアンス、レピュテーション p.21

当社グループは、全てのビジネス領域における法令等の遵守のため、従業員への業務に関連する法令教育や、コンプライアンス意識啓発活動等を通じた、コンプライアンス違反の未然防止対策を講じています。さらに、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、当社グループの社会的信用や評判に与える影響を防いでいます。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反の事実、あるいは対応の内容や迅速性等が不十分な場合には、当社グループの社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.21

(9) 人権尊重 p.21

当社グループは、「人権尊重は全ての企業活動における根幹」と考える人権尊重の基本姿勢と取り組みを内外にコミットする「マツダ人権方針」を2023年8月に策定しました。同方針に基づき、第三者機関のサポートを得ながら、優先人権課題の特定、影響評価、是正・救済措置という人権デュー・ディリジェンス及び苦情処理メカニズムの体制整備、人権教育・啓発活動、並びにサプライチェーンにおける各国法令遵守の取り組みを進めています。しかしながら、グローバルで人権リスクが高まっているなか、法規等への適正かつタイムリーな対応が出来なかった場合には、社会的信用やブランドイメージの低下により、当社グループの事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 p.22

(10) 気候変動 p.22

気候変動が当社グループの事業に及ぼすリスクについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 気候変動への取組 - TCFD提言 への対応」をご参照ください。 p.22

(11) 人材の確保と育成 p.22

当社グループは「最大の経営資源は人である」と考えており、どこよりも「人」がイキイキしている企業を目指しています。CASEやカーボンニュートラルに代表される時代の要請に応えるため、高度専門的な領域で活躍いただける「人」の確保をより積極的に目指すだけでなく、多様な価値観を持つ従業員が最大活躍できるダイバーシティの理解・浸透、また、働き方の多様化を踏まえた育成強化や自律的に働くことができる制度・環境整備、新たな価値創造に果敢に挑戦できる文化・風土作りを推進していきます。 p.22

しかしながら、採用競争の激化により計画通りの採用が行えなかった場合や、人材流動性の高まりにより離職率が増加した場合、もしくはダイバーシティの浸透や人材育成、職場風土の改善などが計画通りに進まず、当社グループの「人」が活躍できない場合には、中長期的に当社グループの経営や事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 p.22

金融・経済に係るリスク p.22

(1) 為替レートの変動 p.22

当社グループは、日本から世界各地域へ製品を輸出しているほか、海外の工場で製造した製品を世界の他の市場へ輸出するなど、グローバルな事業活動を展開しています。これらの取引は様々な通貨を通じて行われているため、為替レートの変動は当社グループの経営成績と財政状態に影響を与えます。加えて、海外の現地通貨建の資産・負債等を円換算しているため、為替レート変動により、為替換算調整勘定を通じて自己資本に悪影響を及ぼす可能性があります。また、為替レート変動リスクを最小限にするために為替予約を行っていますが、為替レートの変動状況によっては機会損失が発生する可能性があります。 p.22

(2) 原材料価格の上昇 p.22

当社グループは、原材料及び部品の購入を複数のサプライヤーに依存しています。共創活動によるサプライチェーンの強靭化を進めておりますが、中東地域の情勢不安など地政学リスクの高まりや、半導体を含む需給の逼迫及び環境規制などの要因による原材料の価格や物流費、エネルギー価格の高騰や人件費の上昇等により、当社グループ及びサプライヤーのコストが上昇する可能性があります。これに対して、生産性向上などの内部努力による製造コストの低減の他に、調達条件の見直し等によりコスト抑制に努めておりますが、これらの対応のみでは、コスト上昇を十分に吸収出来ない可能性があります。また、市場競争環境や顧客動向によっては、当社グループのみでの製品価格引き上げが困難となる場合があり、上昇コストの十分な製品価格転嫁が実現できない可能性があります。これらの影響が顕在化した場合、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.22

(3) 資金調達環境の変化と金利の変動等 p.22

当社グループは、銀行からの借入に加え、株式及び社債の発行等により資金調達を行っています。しかしながら、今後、金融市場が混乱した場合、税制改正や政府系金融機関の制度変更等がなされた場合、もしくは当社グループの信用格付けが引き下げられた場合等においては、資金調達コストの増加や必要とする金額の資金調達が困難となること等により、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの有利子負債には金利変動の影響を受けるものが含まれており、金利上昇により金融コストが上昇した場合には、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの財務内容の悪化が一部借入金等の財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失することとなった場合には、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.22

政治・規制・法的手続・災害等に関するリスク p.23

(1) 環境等に関する法的規制 p.23

当社グループは、事業展開する各国において、燃費及び排気ガス、車両の安全性、製造工場からの汚染物質排出レベルに関する規制などの環境規制のほか、労働規制など、様々な法的規制を受けています。とくに昨今、カーボンニュートラル化への要求が世界的に急速に高まっています。当社グループとしても、企業としての社会的責任を果たすため、「Well-to-Wheel(燃料採掘から車両走行まで)」視点に加えて、クルマの製造、物流、廃棄、リサイクルまでカバーするライフサイクルアセスメント(LCA)視点でのCO2削減に向けて、各国の電源事情や使用環境、お客様の多様性やご要望を踏まえた、電動化のマルチソリューションにより課題解決に取り組んでおります。しかしながら、今後、欧米等における更なる政策や法的規制の強化によるコストの増加などにより、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.23

(2) 国際的な事業活動に伴うリスク p.23

当社グループは、日本を始め世界各地域で製品を販売しており、米国、欧州及び発展途上市場や新興市場を含む海外市場において事業活動を行っています。これらの海外市場での事業展開には以下のようなリスクが内在しており、当該リスクの顕在化により、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.23

・不利な政治、経済要因 p.23

・法律または規則の変更による障害 p.23

・関税などの輸出入規制、不利な税制及びその他の規制 p.23

・検疫強化や船舶不足等による製品物流の逼迫 p.23

・人材の採用と確保の難しさ p.23

・未整備のインフラ p.23

・ストライキ等の労働争議 p.23

・テロ、戦争あるいは新型コロナウイルス感染症のような疾病その他の要因による社会的混乱や規制 p.23

(3) 自然災害や事故に関するリスク p.23

当社グループは、製造設備等の主要施設に関して、防火、耐震対策などを実施すると共に、財務リスクを最小化すべく災害保険加入等の対策を行っています。しかしながら、南海トラフ地震などの大規模な地震、台風、豪雨、洪水等の自然災害及び火災等の事故の発生により製品供給に重大な支障を来たした場合、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 p.23

第一部 第2 事業の状況 3EDINETで原文を開く → p.20–23

研究開発活動

当社グループは、2030年までを「電動化の黎明期」と捉え、2030経営方針のもと、多様化するお客様ニーズや環境規制に柔軟に対応すべくマルチソリューションで電動化を進めております。2030経営方針の第2フェーズにおいては、スモールプレーヤーとしての企業価値を向上させる実行戦略である「ライトアセット戦略」を前提に、多様な商品・電動化技術をタイムリーに開発・生産し、市場投入してまいります。また、独自の開発・生産プロセス革新である「マツダ ものづくり革新2.0」を展開し、より複雑な開発に対しても既存リソースの水準を維持しつつ、生産性を3倍に向上させてまいります。バッテリーEVについては、協業・パートナーシップにより、従来の開発と比較して、開発に係る投資及び工数の大幅な低減を見込んでおります。自動車業界が100年に一度の変革期を迎える中、当社グループは、持続可能な技術開発と経営の柔軟性を両立させるとともに、「走る歓び」を次世代に適応させながら、進化を続けてまいります。 p.29

セグメントごとの研究開発体制については、日本では本社R&D部門とマツダR&Dセンター横浜において、新商品の企画・デザイン・設計・実験研究、並びに新技術の先行研究を行っております。また、2025年7月には「マツダR&Dセンター東京」を開設し、知能化に機動的に対応するためのソフトウェア領域の開発機能を強化しております。海外では、北米は米国のマツダモーターオブアメリカ, Inc.、欧州はドイツのマツダモーターヨーロッパGmbH、その他の地域は中国のマツダ(中国)企業管理有限公司の各R&D部門と連携し、それぞれの市場特性に適合した商品の研究開発に取り組んでおります。 p.29

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当連結会計年度においては、2030経営方針の実現に向けて、第21回上海国際モーターショー(*1)において、長安マツダ汽車有限公司が開発・製造を行う電動車ラインアップの第二弾となる新型クロスオーバーSUV「MAZDA EZ-60」を公開し、その後、中国市場における販売を開始しました。「MAZDA EZ-60」は、エレガントかつモダンなスタイリング、毎日の運転が楽しい人馬一体の走行性能、車内外の生活をシームレスにするスマート機能を備えたクロスオーバーSUVであり、電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の2機種を設定することで、中国のお客様のニーズ・嗜好に幅広く対応しております。また、欧州市場においては、新型電動車の第一弾である「MAZDA EZ-6」をベースに開発した「MAZDA6e」の販売を開始しました。 p.29

また、2025年7月には、新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-5」を欧州で初公開し、同年12月より販売を開始しました。さらに愛される存在となることを目指した3代目新型「CX-5」の開発コンセプトは、「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」です。このコンセプトに基づき、魂動デザイン及び人馬一体の走りを継承・深化させ、眺めて触れて乗ることでの歓びと感動を提供しながら、室内空間の広さや使い勝手、乗り心地、静粛性を向上させることにより、日常の多様なシーンにおける快適な移動をサポートします。さらに、一新したヒューマン・マシン・インターフェイス(*2)、強化・拡充された通信機能やアプリケーション、進化した先進運転支援システム(ADAS)など、これからの時代に適合し、お客様の体験を拡げる利便性を備えることで、すべての乗員が安心・安全・快適にドライブを楽しむことができるクルマを目指しました。 p.29

このほか、ラージ商品群(*3)については、クロスオーバーSUV「MAZDA CX-60」及び「MAZDA CX-80」の商品改良を実施し、機能性、快適性及び安全性の向上を図りました。スポーティな走りを追求した「CX-60」と、上質な移動体験を提供する「CX-80」は、それぞれの個性を活かしながら、ラージ商品群の特長を体現しております。 p.29

当連結会計年度の研究開発費の総額は1,609億円であり、セグメントごとの研究開発費は、日本は1,542億円、北米は26億円、欧州は33億円、その他の地域は8億円であります。なお、当社のセグメントは、生産・販売の管理体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、研究開発活動の大部分を日本セグメントで行っているため、セグメントごとの研究開発活動の状況につきましては、記載を省略しております。 p.29

(*1) 正式名称は、「第21回上海国際モーターショー(Auto Shanghai 2025)」です。 p.29

(*2) 人間と機械が情報をやり取りする方法や、そのための装置やソフトウェアに対する総称です。 p.29

(*3) ラージ商品群は、「MAZDA CX-60」(導入市場:日本、欧州、その他の地域)、「MAZDA CX-70」(導入市場:北米、その他の地域)、「MAZDA CX-80」(導入市場:日本、欧州、その他の地域)及び「MAZDA CX-90」(導入市場:北米、その他の地域)の4車種です。 p.29

第一部 第2 事業の状況 6EDINETで原文を開く → p.29

設備投資等の概要

当連結会計年度の設備投資(無形固定資産に係るものを含む)は、電動化、新世代商品、IT、グローバル生産及び販売体制強化など、将来の成長に向けた投資を効率的に実施したことにより、全体で1,200億円となりました。 p.30

セグメント別においては、日本では、主に本社工場、防府工場における新世代商品、環境・安全技術、IT、能力増強等により、1,041億円を投資しました。北米では、米国工場やメキシコ工場の生産設備等に122億円を投資しました。欧州では15億円、その他の地域では23億円を投資しました。なお、各セグメントとも、重要な設備の除却又は売却は実施しておりません。 p.30

第一部 第3 設備の状況 1EDINETで原文を開く → p.30

企業データ

このページに載っている件数

業績指標34指標 × 5期
沿革46件
大株主10名
役員15名
開示の記述5章、約16,031字
関係会社92社
適時開示未取得(TDnet)
知的財産未取得(特許庁)
公共調達未取得(調達ポータル)
このデータをAIで使うMCP対応クライアント(Claude、Cursor など)から、この会社の業績指標・沿革・役員・開示の記述を構造化データで取得できるようにする予定です。
接続方法(準備中)

同業

輸送用機器東証33業種

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