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業種›輸送用機器›本田技研工業
本田技研工業

本田技研工業 7267

東京都港区に本社を置く二輪車メーカー。p.51948年設立。2026年3月期の売上収益 21.8兆円。

  • 東証プライム
  • 3月決算
  • IFRS
  • 従業員 195,109人
  • global.honda
輸送用機器自動車・輸送機TOPIX Core30配当あり従業員1万人以上

企業概要

出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.1国税庁

企業名
本田技研工業株式会社(HONDA MOTOR CO., LTD.)p.1
法人番号
6010401027577 国税庁
設立
1948年9月(本田技術研究所を継承して本田技研工業株式会社を設立)p.4
資本金
86,067 百万円p.3
代表者
取締役 代表執行役社長 三部敏宏p.1
本店
東京都港区虎ノ門二丁目2番3号p.1
電話番号
03-3423-1111p.1
業種
輸送用機器(東証33業種)JPX
決算期
3月IFRSp.1
監査法人
有限責任 あずさ監査法人p.105
従業員数
195,109人(連結)p.232,547人(単体)p.3
関係会社
子会社282社、関連会社・共同支配企業64社p.5
URL

上場企業情報

出所: JPX 銘柄情報有価証券報告書 2026年3月期 p.1

証券コード
7267JPX
市場区分
東証プライムJPX
33業種
17業種
自動車・輸送機JPX
規模区分
TOPIX Core30JPX
EDINETコード
E02166p.1
上場
1957年12月p.4
発行済株式総数
4,533,000 千株p.3
直近の有報
2026年3月期(提出 2026年6月18日)p.1
配当
70.00円配当性向 -%p.3
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事業の内容

出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.5–9

事業の内容

当社の連結財務諸表はIFRSに基づいて作成しており、関係会社の情報についてもIFRSの定義に基づいて開示しています。 p.5

当社グループは、当社および国内外346社の関係会社(連結子会社282社、持分法適用会社64社)により構成され、事業別には、二輪事業、四輪事業、金融サービス事業およびパワープロダクツ事業及びその他の事業からなっています。 p.5

二輪事業、四輪事業、金融サービス事業およびパワープロダクツ事業及びその他の事業における主要製品およびサービス、所在地別の主な会社は、以下のとおりです。 p.5

事業 主要製品 およびサービス 所在地 主な会社 p.5

二輪事業 二輪車 ATV Side-by-Side 関連部品 日本 当社 ○㈱本田技術研究所 ☆Astemo㈱ ☆テイ・エス テック㈱ ☆㈱エフ・シー・シー ☆㈱エイチワン ☆武蔵精密工業㈱ p.5

北米 ○アメリカンホンダモーターカンパニー・インコーポレーテッド ○ホンダカナダ・インコーポレーテッド ○ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ p.5

欧州 ○ホンダモーターヨーロッパ・リミテッド p.5

アジア ○ホンダモーターサイクルアンドスクーターインディアプライベート・リミテッド ○ホンダカーズインディア・リミテッド ○アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド ○タイホンダカンパニー・リミテッド ○ホンダベトナムカンパニー・リミテッド ☆ピー・ティ・アストラホンダモーター p.5

その他 の地域 ○モトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダ p.5

四輪事業 四輪車 関連部品 日本 当社 ○㈱本田技術研究所 ☆Astemo㈱ ☆テイ・エス テック㈱ ☆㈱エフ・シー・シー ☆㈱エイチワン ☆武蔵精密工業㈱ ☆㈱ジーテクト p.5

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北米 ○アメリカンホンダモーターカンパニー・インコーポレーテッド ○ホンダディベロップメントアンドマニュファクチュアリングオブアメリカ・エル・エル・シー ○ホンダカナダ・インコーポレーテッド ○ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ ☆L-Hバッテリーカンパニー・インコーポレーテッド p.5

欧州 ○ホンダモーターヨーロッパ・リミテッド p.5

アジア ○本田汽車零部件製造有限公司 ○ホンダカーズインディア・リミテッド ○ピー・ティ・ホンダプロスペクトモーター ○ホンダ・マレーシア・エスディーエヌ・ビーエイチディー ○アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド ○ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッド ○ホンダベトナムカンパニー・リミテッド ☆広汽本田汽車有限公司 ☆東風本田汽車有限公司 p.5

その他 の地域 ○ホンダオートモーベイス・ド・ブラジル・リミターダ p.5

○:連結子会社 ☆:持分法適用会社 p.5

事業 主要製品 およびサービス 所在地 主な会社 p.5

金融サービス事業 金融 日本 ○㈱ホンダファイナンス p.8

北米 ○アメリカンホンダファイナンス・コーポレーション ○ホンダカナダファイナンス・インコーポレーテッド p.8

欧州 ○ホンダファイナンスヨーロッパ・パブリックリミテッドカンパニー p.8

その他 の地域 ○バンコホンダ・エス・エー p.8

パワープロダクツ事業及びその他の事業 パワープロダクツ 関連部品 その他 日本 当社 ○㈱本田技術研究所 ☆Astemo㈱ ☆㈱エフ・シー・シー ☆㈱エイチワン ☆武蔵精密工業㈱ p.9

北米 ○アメリカンホンダモーターカンパニー・インコーポレーテッド ○ホンダカナダ・インコーポレーテッド ○ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ p.9

欧州 ○ホンダモーターヨーロッパ・リミテッド p.9

アジア ○ホンダカーズインディア・リミテッド ○アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド ○タイホンダカンパニー・リミテッド p.9

その他 の地域 ○モトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダ p.9

(注) 主な会社のうち、複数の事業を営んでいる会社については、それぞれの事業区分に記載しています。 p.9

○:連結子会社 ☆:持分法適用会社 p.9

事業の系統図は、以下のとおりです。(主な会社のみ記載しています。) p.9

第一部 第1 企業の概況 3 事業の内容EDINETで原文を開く → p.5–9

業績指標

連結 18指標単体 18指標5期出所: 有価証券報告書 2026年3月期「主要な経営指標等の推移」 p.2–3

連結(IFRS)

指標直近前期比5期 CAGR推移 (古 → 新)出所
売上収益
百万円
21,796,610
2026年3月期
+0.5%+10.6%p.2
営業利益
百万円
-414,346
2026年3月期
-134.1%-p.2
税引前利益
百万円
-403,300
2026年3月期
-130.6%-p.2
親会社の所有者に帰属する当期利益
百万円
-423,941
2026年3月期
-150.7%-p.2
親会社の所有者に帰属する当期包括利益
百万円
445,315
2026年3月期
-36.3%-27.6%p.2
親会社の所有者に帰属する持分
百万円
11,817,512
2026年3月期
-4.1%+3.1%p.2
総資産額
百万円
33,509,285
2026年3月期
+8.9%+8.7%p.2
1株当たり親会社所有者帰属持分
円
3,035.9
2026年3月期
+7.1%+10.4%p.2
基本的1株当たり当期利益
円
-106.1
2026年3月期
-159.3%-p.2
希薄化後1株当たり当期利益
円
-106.1
2026年3月期
-159.3%-p.2
親会社所有者帰属持分比率
%
35.3
2026年3月期
-12.0%-5.2%p.2
親会社所有者帰属持分当期利益率
%
-3.5
2026年3月期
-152.2%-p.2
株価収益率
倍
-
2026年3月期
--p.2
営業活動によるキャッシュ・フロー
百万円
1,135,261
2026年3月期
+288.6%-9.3%p.2
投資活動によるキャッシュ・フロー
百万円
-852,166
2026年3月期
+9.5%-p.2
財務活動によるキャッシュ・フロー
百万円
-36,917
2026年3月期
-113.2%-p.2
現金及び現金同等物の期末残高
百万円
5,118,477
2026年3月期
+13.0%+8.6%p.2
従業員数
人
195,109
2026年3月期
+0.5%-1.1%p.2
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提出会社(単体)

指標直近前期比5期 CAGR推移 (古 → 新)出所
売上高
百万円
4,406,974
2026年3月期
-4.1%+6.3%p.3
営業利益又は営業損失
百万円
-160,848
2026年3月期
-1138.1%-p.3
経常利益
百万円
529,933
2026年3月期
-48.3%-3.6%p.3
当期純利益又は当期純損失
百万円
-194,827
2026年3月期
-120.9%-p.3
資本金
百万円
86,067
2026年3月期
+0.0%+0.0%p.3
発行済株式総数
千株
4,533,000
2026年3月期
-14.1%+25.8%p.3
純資産額
百万円
1,896,051
2026年3月期
-37.5%-8.6%p.3
総資産額
百万円
4,446,052
2026年3月期
-1.2%+3.2%p.3
1株当たり純資産額
円
487.1
2026年3月期
-30.2%-2.0%p.3
1株当たり配当額
円
70.00
2026年3月期
+2.9%-12.6%p.3
1株当たり当期純利益又は当期純損失
円
-48.74
2026年3月期
-124.5%-p.3
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
円
-
2026年3月期
--p.3
自己資本比率
%
42.7
2026年3月期
-36.6%-11.4%p.3
自己資本利益率
%
-7.9
2026年3月期
-126.7%-p.3
株価収益率
倍
-
2026年3月期
--p.3
配当性向
%
-
2026年3月期
--p.3
従業員数
人
32,547
2026年3月期
+1.4%-1.1%p.3
株主総利回り
%
139.5
2026年3月期
-1.0%+6.4%p.3
単位は指標名の下に記載。前期比は直近期と前期の差、5期 CAGR は5期(4年間)の年平均成長率。推移は各行の最小と最大で正規化した形で、色は前期比の符号。出所列の p.N は有価証券報告書の該当ページ。

沿革

41件出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.4

  1. 1946年10月本田宗一郎が静岡県浜松市に本田技術研究所を開設、内燃機関および各種工作機械の製造ならびに研究に従事 p.4
  2. 1948年9月本田技術研究所を継承して本田技研工業株式会社を設立 p.4
  3. 1949年8月二輪車生産開始 p.4
  4. 1952年4月本社を東京都に移転 p.4
  5. 1952年9月パワープロダクツ生産開始 p.4
  6. 1953年5月大和工場(1973年1月より 埼玉製作所 和光工場)稼働開始 p.4
  7. 1954年4月浜松製作所葵工場(2025年4月より 浜松製作所)稼働開始 p.4
  8. 1957年12月株式を東京証券取引所に上場 p.4
  9. 1959年6月米国にアメリカンホンダモーターカンパニー・インコーポレーテッドを設立 p.4
  10. 1960年5月鈴鹿製作所稼働開始 p.4
  11. 1960年7月本田技術研究所を当社より分離し、株式会社本田技術研究所を設立 p.4
  12. 1963年6月四輪車生産開始 p.4
  13. 1964年10月タイにアジアホンダモーターカンパニー・リミテッドを設立 p.4
  14. 1964年11月狭山製作所(1973年1月より 埼玉製作所 狭山工場)稼働開始 p.4
  15. 1969年3月カナダにホンダカナダ・インコーポレーテッドを設立 p.4
  16. 1970年9月狭山製作所第2工場工機部門を当社より分離し、ホンダ工機株式会社(1974年7月より ホンダエンジニアリング株式会社)を設立 p.4
  17. 1971年10月ブラジルにホンダモーター・ド・ブラジル・リミターダ(2000年4月より ホンダサウスアメリカ・リミターダ)を設立 p.4
  18. 1975年7月ブラジルにモトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダを設立 p.4
  19. 1976年3月熊本製作所稼働開始 p.4
  20. 1977年2月ADR(米国預託証券)をニューヨーク証券取引所に上場 p.4
  21. 1978年3月米国にホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッドを設立 p.4
  22. 1980年2月米国にアメリカンホンダファイナンス・コーポレーションを設立 p.4
  23. 1985年9月メキシコにホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイを設立 p.4
  24. 1987年1月カナダにホンダカナダファイナンス・インコーポレーテッドを設立 p.4
  25. 1987年3月米国に北米子会社事業の統轄機能を有するホンダノースアメリカ・インコーポレーテッドを設立 p.4
  26. 1989年8月英国に欧州子会社事業の統轄機能を有するホンダモーターヨーロッパ・リミテッドを設立 p.4
  27. 1992年7月タイにホンダカーズマニュファクチュアリング(タイランド)カンパニー・リミテッド (2000年12月より ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッド)を設立 p.4
  28. 1996年5月アジアホンダモーターカンパニー・リミテッドにアセアン子会社事業の統轄機能を設置 p.4
  29. 1996年5月同月 ブラジルにホンダオートモーベイス・ド・ブラジル・リミターダを設立 p.4
  30. 1999年4月東京都に株式会社ホンダクレジット(2002年7月より 株式会社ホンダファイナンス)を設立 p.4
  31. 1999年10月ブラジルにバンコホンダ・エス・エーを設立 p.4
  32. 1999年12月米国にホンダマニュファクチュアリングオブアラバマ・エル・エル・シーを設立 p.4
  33. 2000年4月ホンダサウスアメリカ・リミターダに南米子会社事業の統轄機能を設置 p.4
  34. 2002年6月埼玉製作所 和光工場の四輪車用エンジンの生産を終了し、その生産機能を埼玉製作所 狭山工場(2002年10月より 埼玉製作所)に移管 (埼玉製作所 和光工場跡地については、2004年7月よりHonda和光ビルとして活用) p.4
  35. 2004年1月中国に中国事業の統轄機能を有する本田技研工業(中国)投資有限公司を設立 p.4
  36. 2009年9月埼玉製作所 小川工場稼働開始 p.4
  37. 2013年7月埼玉製作所 寄居工場稼働開始 p.4
  38. 2020年4月ホンダエンジニアリング株式会社を合併 p.4
  39. 2020年7月アメリカンホンダモーターカンパニー・インコーポレーテッドが北米子会社事業の統轄機能を有するホンダノースアメリカ・インコーポレーテッドを合併 p.4
  40. 2021年4月ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッドがホンダマニュファクチュアリングオブアラバマ・エル・エル・シー、その他6社を合併し、ホンダディベロップメントアンドマニュファクチュアリングオブアメリカ・エル・エル・シーへ名称変更 p.4
  41. 2021年12月埼玉製作所 狭山工場の四輪完成車の生産を終了 p.4

大株主

上位10名出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.68

#株主名所有株式数(千株)持株比率出所
1日本マスタートラスト 信託銀行株式会社(信託口)682,31917.50%p.68
2株式会社日本カストディ銀行(信託口)275,9457.08%p.68
3モックスレイ・アンド・カンパニー・ エルエルシー222,8605.72%p.68
4明治安田生命保険相互会社138,2373.55%p.68
5ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 50500197,4072.50%p.68
6日本生命保険相互会社58,5651.50%p.68
7JPモルガン証券株式会社58,1451.49%p.68
8ジェーピー モルガン チェース バンク 38578156,9171.46%p.68
9野村信託銀行株式会社(投信口)41,2361.06%p.68
10株式会社日本カストディ銀行(信託口4)37,6730.97%p.68
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  • 大株主 上位10名
  • 役員 12名
  • 従業員・人的資本
  • 開示の記述 5章 全文
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役員

12名男性23名 女性3名2026年6月18日現在出所: 有価証券報告書 2026年3月期 p.89–92

  • 取締役 取締役会議長 指名委員三部敏宏p.89
  • 取締役 報酬委員貝原典也p.89
  • 取締役藤村英司p.90
  • 取締役井上勝史p.90
  • 取締役 常勤監査委員鈴木麻子p.90
  • 取締役 常勤監査委員森澤治郎p.90
  • 取締役 指名委員 監査委員酒井邦彦p.91
  • 取締役 指名委員(委員長) 報酬委員國分文也p.91
  • 取締役 監査委員(委員長) 報酬委員小川陽一郎p.91
  • 取締役 指名委員 報酬委員(委員長)東和浩p.92
  • 取締役 監査委員永田亮子p.92
  • 取締役 指名委員我妻三佳p.92

従業員・人的資本

出所: 有価証券報告書 2026年3月期「従業員の状況」 p.118–119 ほか

連結従業員数
195,109 人
単体従業員数
32,547 人
平均年齢
43.9 歳
平均勤続年数
21.0 年
平均年間給与
9,326,000 円
女性管理職比率
3.6 %
男性育児休業取得率
116.8 %
男女賃金差異(全体)
72.8 %
同(正社員)
74.3 %
同(パート・有期)
96.5 %
役員の女性比率
12 %(女性3名/26名)
自己資本比率(連結)
35.3 %
ROE(連結)
-3.5 %
EPS
-106.1 円
BPS
3,035.9 円
株主総利回り
139.5 %

セグメント別従業員数(連結)

セグメント従業員数(人)出所
二輪事業52,013p.118
四輪事業131,856p.118
金融サービス事業2,542p.118
パワープロダクツ事業及びその他の事業8,698p.118

開示の記述

出所: 有価証券報告書 2026年3月期 の該当章をそのまま掲載

経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社、連結子会社および持分法適用会社(以下「当社グループ」という。)が判断したものであり、将来生じうる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。詳細は「3 事業等のリスク」を参照ください。 p.11

(1) 経営方針・経営戦略等 p.11

当社グループは、「人間尊重」と「三つの喜び」(買う喜び、売る喜び、創る喜び)を基本理念としています。「人間尊重」とは、自立した個性を尊重しあい、平等な関係に立ち、信頼し、持てる力を尽くすことで、共に喜びをわかちあうという理念であり、「三つの喜び」とは、この「人間尊重」に基づき、お客様の喜びを源として、企業活動に関わりをもつすべての人々と、共に喜びを実現していくという信念であります。 p.11

こうした基本理念に基づき、「わたしたちは、地球的視野に立ち、世界中の顧客の満足のために、質の高い商品を適正な価格で供給することに全力を尽くす」という社是を実践し、株主の皆様をはじめとするすべての人々と喜びを分かち合い、企業価値の向上に努めていきます。 p.11

当社グループは、「夢」を原動力に、独創的な技術とアイデアによってモビリティを進化させ、より良い社会をリードする総合モビリティカンパニーでありたいと考えています。「環境」「安全」という二つの大きな社会課題を解決に導きつつ、総合モビリティカンパニーとして幅広いモビリティやサービスを通じ、2023年にグローバルブランドスローガンである、「The Power of Dreams」を再定義して明確に示しました。人々の「時間や空間の制約からの解放」、そして「人の能力と可能性の拡張」という価値を提供していきたいと考えています。当社グループは、これからも「夢」を原動力に、独創的な技術とアイデアを遺憾なく発揮して挑み続けていきます。 p.11

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(2) 経営環境および対応の方向性 p.11

当社グループを取り巻く経営環境は、大きな転換期を迎えています。価値観の多様化や、高齢化の進展、都市化の加速、気候変動の深刻化、さらに電動化、自動運転化、IoTといった技術の進化による産業構造の変化が、グローバルレベルで進んでいます。また、ウクライナ、中東および南シナ海情勢等の国際情勢や各国の通商政策において不透明な状況が続くなど、地政学的リスクも顕在化しています。そのような中、将来の成長に向けては、提供価値の質の向上に継続的に取り組むとともに、企業活動に関わるすべてのステークホルダーと、長期的な社会課題を解決するための、積極的な関係構築が求められます。 p.11

四輪事業においては、長期的視点ではEV(電気自動車)が最適解であると考え、その普及に向けて大きく舵を切りましたが、米国での化石燃料に対する規制の緩和やEV補助金の見直しなどにより、EV市場の拡大スピードが鈍化しています。これらの事業環境の変化に柔軟に対応できなかったこと、関税影響によるICE(内燃機関)/ハイブリッド車の収益悪化など、さまざまな要因が重なり、当社グループの四輪事業は極めて厳しい収益状況に陥ることとなりました。急激な事業環境の変化にフレキシブルに対応すべく、戦略枠組みの再整理と競争力の再構築を進めています。生産体制について、米国オハイオ州の完成車工場では、余剰能力をすべてICE/ハイブリッド車に充てるとともに、北米の全工場でハイブリッド車が生産できるようにするなど、米国でのEV市場の拡大スピードの鈍化を踏まえてリソース配分を見直し、ハイブリッド車を強化していきます。国別には、当社グループの主要市場である日本や米国に加え、市場の拡大が見込まれるインドでの事業を強化するため、モデルラインアップ拡充やコスト競争力の強化を図ります。その他のアジア各国においても、次世代ハイブリッド車の発売やリソース配分の見直しによる競争力強化に取り組みます。また、カナダでの包括的バリューチェーン構築のプロジェクトは、無期限での凍結とし、今後の調達戦略を引き続き検討していきます。 p.11

二輪事業は、人口増加や経済成長を背景に、インドをはじめとするグローバルサウスを中心に需要拡大が続いています。長期的視点では、EVが最適解であると考えていますが、電動車需要が想定以上に拡大していない実態を踏まえ、各地域の実情やお客様のニーズに応じた形で、電動二輪車のラインアップ拡充に加え、ICE車においても燃費性能の向上や、フレックスフューエルモデル(注)の展開を推進しています。当社グループは、この成長市場のダイナミズムを確実に捉え、競争力ある商品の機動的な投入とお客様に寄り添った質の高いサービスの提供により、市場の成長をリードしていきます。 p.12

パワープロダクツ事業及びその他の事業においては、長期的には世界的なカーボンニュートラルに向けた動きは今後も変わらないと考えていますが、環境規制の緩和や通商政策の変更などにより、電動化の進展は一部の市場で緩やかになっています。市場環境の多面的な変化に対応するためにも、ICEと電動の両軸を戦略的に強化し、柔軟性の高い事業基盤を構築していく必要があります。当社グループは、今後ICE事業のさらなる体質強化によって安定的な収益基盤の確立を図るとともに、電動化および将来技術への資源投入を加速し、次世代を見据えた競争力の向上に取り組みます。 p.12

(注) ガソリンとエタノールを混合した複数種類の燃料(混合比の異なる燃料)を使用できる内燃機関車のこと。 p.12

(3) 財務戦略 p.12

企業価値の向上のためには、財務・非財務資本を活用し、キャッシュ・フローの持続的な成長と資本効率の向上を実現する必要があると認識しています。この実現のために、「中長期での戦略的な資源配分」「資本コストを意識した経営の強化」「積極的な対話による経営の質・透明性の向上」に取り組んでいきます。 p.12

当社グループは、「2050年に当社グループの関わるすべての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」という目標を定め、その実現に向けては、乗用車をはじめとする小型モビリティの領域において、長期的視点ではEVが最適解であると考え、その普及に向けて大きく舵を切りました。しかしながら、米国での関税政策の変更に伴うICE/ハイブリッド車の事業への影響や、EV開発へのリソースシフトの影響によるアジアでの商品競争力の低下、および新興EVメーカーの台頭による競争激化により、直近では四輪事業の収益性が悪化しています。加えて、米国では化石燃料に対する規制の緩和やEV補助金の見直しなどにより、EV市場の拡大スピードが鈍化しています。 p.12

このような市場環境変化を背景とした商品投入計画の見直しの一環として、当連結会計年度を通じて、一部のEVモデルの上市および開発中止、特定のアライアンス契約に基づき共同開発したEVモデルの製造終了や生産台数の減少を決定してきました。さらに、2026年3月12日に、四輪電動化戦略の見直しを行い、上記に加えて北米で生産予定であったEVモデルの上市および開発中止などを決定しました。また、ソニーグループ㈱との共同支配企業であるソニー・ホンダモビリティ㈱と共同開発し、当社の北米子会社が製造受託予定であったEVモデルはソニー・ホンダモビリティ㈱において上市および開発中止が決定されました。中国においては、EV市場の成長が継続する中、新興EVメーカーの台頭により競争が激化しています。こうした厳しい競争環境下において、EVモデルの商品投入計画の見直しを行いました。これにより、四輪事業では、当連結会計年度の連結損益計算書において1兆5,778億円の損失および費用を認識し、さらに追加的な費用または損失が2027年3月期以降に発生する可能性があります。 p.12

これらのEV関連損失の発生や、足元の急激な事業環境の変化にフレキシブルに対応すべく、戦略枠組みの再整理と競争力の再構築を進めています。今回のEVラインアップの縮小に伴うリソース配分の見直しにより、ハイブリッド車モデルのラインアップ拡充やコスト競争力の強化を図ります。 p.12

1.中長期での戦略的な資源配分 p.13

(原資創出) p.13

足元3年間は上記の四輪事業体質の再構築に集中的に取り組み、その後の2年間は、この体質をベースに事業環境に応じて柔軟かつ機動的に商品投入し、四輪事業をさらなる成長軌道にのせていきます。EV関連損失の解消、体質改革の深化や注力地域を中心とした新商品ラインアップの拡充により、四輪事業の収益は飛躍的に改善する見込みとし、盤石な収益性を持つ二輪事業や金融事業のさらなる成長を積み上げることで、2029年3月期には、過去最高となる営業利益の達成、2031年3月期には従前からの目標であるROIC(投下資本利益率)(注1)10%の実現をめざします。 p.13

(注) 1 (親会社の所有者に帰属する当期利益+支払利息(金融サービス事業を除く事業会社))÷投下資本(注2) p.13

2 親会社の所有者に帰属する持分+有利子負債(金融サービス事業を除く事業会社)、期首期末平均により算出しています。 p.13

(資源投入) p.13

2029年3月期までの3年間においては、投入資源を当初のEV向けからハイブリッド車へシフトしEV投資は3年間で0.8兆円規模にコントロールします。一方、ソフトウェアには1兆円、ICE/ハイブリッド車に4.4兆円を投入し、これら合計の3年間の資源投入額は合計6.2兆円とします。その稼ぎを示すR&D調整後営業CF(注)は、四輪事業の黒字化と二輪事業の強いキャッシュ創出力により、投資と株主還元を両立します。2030年3月期以降は、EVの需要動向を見極めながらEV投資の判断を行い、自前化にこだわらず外部リソースの積極的な活用により、投資効率のさらなる改善を図ります。 p.13

(注) 研究開発費控除後の営業キャッシュ・フロー(金融サービス事業を除く事業会社の営業キャッシュ・フロー+研究開発支出-開発資産への振替額) p.13

(株主還元) p.13

成果の配分については、株主の皆様に対する利益還元を、経営の最重要課題の一つとして位置付けており、今後もDOE(調整後親会社所有者帰属持分配当率)(注)3%を目安として安定的・継続的な配当を実施します。 p.13

(注) DOE(調整後親会社所有者帰属持分配当率)のベースとなる「親会社の所有者に帰属する持分」は為替や市場環境の影響による変動の大きい「その他の資本の構成要素」を除外した調整後の数値を基にします。 p.13

2.資本コストを意識した経営の強化 p.14

環境変化に柔軟かつ適切に対応し企業価値の向上を実現するため、資本コストを意識した経営の浸透を図るとともに、時間軸を踏まえた複数シナリオを持ち、柔軟な資源配分を行っていきます。変革期においては、将来に向けた投資が先行しますが、正味現在価値(NPV)を活用し資本コストを踏まえた投資判断を実施するとともに、経営の守るべきラインとして、資本コストを上回る全社ROICをめざします。 p.14

3.積極的な対話による経営の質・透明性の向上 p.14

投資家や個人株主をはじめとしたステークホルダーの皆様に、経営の方向性が正しく理解され評価いただけるよう、経営陣が主体となり、イベントや個別面談を通じて、これまで以上に積極的な対話を行っていきます。これらの対話を通じて、経営陣や各領域技術責任者から成長戦略に向けた想いをお伝えするとともに、資本市場が当社グループに求めていることを直接把握し、経営や事業戦略へ生かすことで、企業価値の継続的な向上を実現し、ステークホルダーの皆様からも存在を期待される企業であり続けていきたいと考えています。 p.14

(4) 優先的に対処すべき課題 p.14

持続可能性の観点から網羅的に抽出した社会課題を当社グループのめざす方向性に照らし、優先順位を付けた上で注力領域から特定し、「重要テーマ」を決定しています。具体的には「環境」と「安全」に加え、当社グループの成長の原動力である「人」と「技術」、またすべての企業活動の総和ともいえる「ブランド」の5つです。こうした非財務領域の取り組みを財務戦略と連携させることで、社会的価値・経済的価値の創出を実現していきます。 p.14

<5つの重要テーマ> p.14

① 環境負荷ゼロ社会の実現 p.14

当社グループは、持続可能な企業活動をめざし、それぞれが連鎖している環境負荷を網羅的に低減する取り組みに向けて、全社の重要テーマの一つを「環境負荷ゼロ社会の実現」と設定しています。「環境負荷ゼロ社会の実現」に向けて、2050年の二酸化炭素排出量実質ゼロ、カーボンフリーエネルギー活用率100%、サステナブルマテリアル使用率100%をめざす姿として、「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」、この3つを1つのコンセプトにまとめた「Triple Action to ZERO」を中心にして、取り組んでいます。 p.14

詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。 p.14

② 交通事故ゼロ社会の実現 p.14

当社グループは、2050年に全世界で、Hondaの二輪車・四輪車が関与する交通事故死者ゼロをめざします(注1)。また、そのマイルストーンとして2030年に全世界でHondaの二輪車・四輪車が関与する交通事故死者半減をめざします(注2)。これらは、新車だけでなく、登録・届出されたすべてのHondaの二輪車・四輪車が対象となります。 p.14

(注) 1 Hondaの二輪車・四輪車に乗車中に発生した交通事故(歩行者、自転車等の他者との衝突を含む)。 p.14

ただし、故意による悪質な交通ルール違反や、飲酒・薬物等の使用により自ら正常な運転能力を欠いた状態での事案は除外する。 p.14

2 2020年比で2030年に全世界でHondaの二輪車・四輪車が関与する1万台当たりの交通事故死者数を半減。 p.14

詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。 p.14

③ 人的資本経営の進化 p.15

当社グループの人的資本経営とは、全社の方針である「自由な移動の喜びをサステナブルに創造し、夢に向かって動き出そうとする人のパワーになる」の実現に向けて、人と組織の力を引き出し、お客様価値の創出を通じて、将来の競争力と企業価値向上につなげていく取り組みであり、中長期・短中期の観点から達成すべき二つの人材マテリアリティ(注)を設定しています。 p.15

(注) マテリアリティ: 持続可能性の観点から網羅的に抽出した社会課題を、当社グループのめざす方向性に照らし優先順位を付けたうえで選定した「重要テーマ」において、特に注力していくべき課題。 p.15

詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。 p.15

④ 独創的な技術の創出 p.15

モビリティの可能性の拡張と将来の環境負荷ゼロ、交通事故死者ゼロ社会の実現に向けて、注力領域を定めた上で、各領域のエキスパートが技術開発をリードしています。また、世界中のさまざまな研究機関と共同研究を行うことで、グローバルでの知の探究と結集を図っています。ベンチャリングなどを通じた社外との連携強化も技術創出の取り組みです。社内外の知識・経験・ノウハウを結集して企業の競争力を高めるべく、2021年にコーポレートデベロップメントを担う部門を立ち上げ、機能の強化を続けてきました。さらに当社グループは、従業員の持つ独創的なアイデアや技術を起点としたボトムアップ式の新規事業創出にも力を入れており、社会課題の解決と新しい価値の創造に挑戦しています。 p.15

⑤ ブランド価値の向上 p.15

Hondaのブランドは、創業時よりお客様とともに歩み続けたあらゆる企業活動の積み重ねによって形づくられてきました。100年に一度ともいわれる大きな変革期を迎えている中で、Hondaブランドをさらに輝かせ、将来にわたってその価値を高め続けていくことは、極めて重要な課題の一つです。そのために当社グループは、2001年に策定されたグローバルブランドスローガン(GBS)「The Power of Dreams」を2023年に再定義し、改めて「全てのブランドマネジメントの起点」として位置付けました。当社グループは今後もGBSをブランドマネジメントの基軸に、さまざまな製品・サービス、企業活動を通じて、それぞれが持つブランドの個性と当社グループとしての価値ある一貫性を融合させ、Hondaブランド全体のさらなる価値向上を図っていきます。ブランドマネジメントにおいては、Hondaブランド独自の個性に基づき、「企業として共通する価値観や思想」と「商品・サービスの多様性・独自性」との間に相乗効果を生み出すことが重要と考えています。この一環として、グローバルでブランドに価値ある共通性をもたらすために、さまざまな発信・ブランディングを実践する際の指針となる「ブランドアセット」の整備・拡充に取り組んでおり、当社グループに関わるすべての仲間が自律的にブランドの質を高めていける環境の構築をめざしていきます。 p.15

以上のような企業活動全体を通した取り組みを行い、株主、投資家、お客様をはじめ、広く社会から「存在を期待される企業」となることをめざしていく所存でございます。 p.15

第一部 第2 事業の状況 1EDINETで原文を開く → p.11–15

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 p.33

当社グループでは、リスクマネジメント委員会において事業運営上重要なリスクを「全社重点リスク」として特定し、対応状況の確認・議論などを行っています。以下のリスクも同委員会で審議のうえ特定されたものです。 p.33

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、将来生じうる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。 p.33

(1) 地政学的リスク p.33

当社グループは、世界各国において事業を展開しており、それらの国や近隣地域での関税、輸出入規制、租税を含む現地法令・制度・協定・商習慣の変化、戦争・テロ・政情不安・治安の悪化、政治体制の変化、ストライキなど様々なリスクにさらされています。これら予期せぬ事象が発生し、政治的、軍事的、社会的な緊張の高まりに伴いサプライチェーンが寸断されるなど、事業活動の遅延・停止が発生した場合、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.33

その中でも、主に①経済安全保障、②国家間・地域紛争、③人権に関する法規の3つの地政学的リスクを認識しています。これらの地政学的リスクは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、環境負荷ゼロ社会の実現、交通事故ゼロ社会の実現、人的資本経営の進化、独創的な技術の創出への取り組みに与える影響も大きいため、対策の重要性は高まっています。これらの地政学的リスクが将来及ぼしうる各地域の事業規模については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」を参照ください。 p.33

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① 経済安全保障 p.33

<リスク> p.33

各国において重要資源・部品、先端技術などに対する輸出入規制、ブロック化を促進する政策の強化の動きが活発化しています。 p.33

2025年に米国にて様々な政策転換がなされており、各国の通商政策において不透明な状況が続いています。当社グループにおいても各国による関税影響および輸出規制に伴う半導体の供給不足に伴う事業影響が当連結会計年度に発生しました。 p.33

各国において輸出入および環境規制などに関する政策が変更された場合、生産活動の停滞や遅延、開発・購買・営業などの事業活動にかかる対応費用などが生じる可能性があり、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。なお、米国における政府方針転換や市場環境の変化を受け、当社は当連結会計年度を通じてEVモデル商品投入計画の見直しや四輪電動化戦略の見直しを行いました。本リスクへの対応については(4)市場環境変化リスクを参照ください。 p.33

<対応策> p.33

当社グループにおいては、国内および海外の各部門が連携し各国の政策動向などの情報収集・モニタリングするインテリジェンス機能を強化するとともに、当社グループの事業に影響を与える可能性がある案件が確認された場合は、リスクマネジメント委員会が先行的に検討を行うことで、早期にリスクヘッジできる体制を構築しています。 p.33

② 国家間・地域紛争 p.33

<リスク> p.33

ウクライナ、中東および南シナ海等、国際情勢の見通しが不透明な状況が続いています。新たな紛争が発生および長期化した場合、発生した国や地域のみならず、それ以外の国や地域でも、人的および物的被害、サプライチェーンの寸断あるいは調達価格の高騰、事業活動の停止などが生じる可能性があり、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。なお、中東情勢の影響もあり世界的に材料価格が高騰しており、当社の業績にも悪影響を及ぼすことが見込まれます。 p.33

<対応策> p.33

当社グループにおいては、国家間・地域紛争の動向などの情報収集・モニタリングするインテリジェンス機能を強化するとともに、当社グループの事業に影響を与える可能性がある事象が確認された場合は、「人命・安全の確保」および「社会からの信頼の維持」を前提としたうえで、当社グループの会社資産・体制の保全、事業継続をはかるための対応を迅速に行っています。 p.34

③ 人権に関する法規 p.34

<リスク> p.34

各国において、企業に人権の取り組みを求める法規の制定が進んでおり、サプライチェーン全体での人権リスク対応の必要性が急速に高まっています。これらの法規に対して適時適切な対応が出来なかった場合、ブランドイメージや社会的信用の低下に加え、当社グループの生産活動の停滞や遅延、開発・購買・営業などの事業活動にかかる対応費用などが生じる可能性があり、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.34

<対応策> p.34

当社グループにおいては、「Hondaフィロソフィー」に掲げる人間尊重の基本理念のもと、事業活動において影響を受けるステークホルダーの人権を尊重する責任を果たすため、「Honda人権方針」を定めています。本方針に基づき、人権デューデリジェンス、適切な教育・啓発活動の実施など、各国法規を踏まえ自社およびサプライチェーンにおける取り組みを行っています。 p.34

(2) 購買・調達リスク p.34

<リスク> p.34

当社グループは、良い物を、適正な価格で、タイムリーにかつ永続的に調達することをめざして、多数の外部の取引先から原材料および部品を購入していますが、製品の製造において使用するいくつかの原材料および部品については、特定の取引先に依存しています。効率的かつ適正なコストで継続的に供給を受けられるかどうかは、当社グループがコントロールできないものも含めて、多くの要因に影響を受けます。それらの要因のなかには、取引先が継続的に原材料および部品を確保できるかどうか、また、供給を受けるにあたって、当社グループがその他の需要者に対してどれだけ競争力があるか等が含まれます。 p.34

取引先から原材料および部品が継続的に供給を受けられなかった場合、原材料および部品の価格が上昇した場合、もしくは主要な取引先を失った場合、生産活動の停滞や遅延、当社グループの競争力の損失に繋がる等、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。なお、一部の原材料および部品において価格上昇が既に発生しており、また、電動化の加速により、バッテリーに用いられるニッケル、リチウム、コバルトの需要が急拡大する中、鉱物資源などの供給不足によるバッテリー価格の高騰やAI技術の発展等に伴う半導体・メモリ等供給不足も懸念されています。特に、中国における希土類(レアアース)の輸出規制に関して、当社グループへの影響を精査しています。また、取引先から供給された部品に起因する当社グループ製品の品質不具合が発生した場合、お客様の安心、安全を脅かすとともに当社グループのブランドイメージが毀損され、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.34

これらの購買・調達リスクは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、環境負荷ゼロ社会の実現、交通事故ゼロ社会の実現、独創的な技術の創出への取り組みに与える影響も大きいため、対策の重要性は高まっています。 p.34

<対応策> p.34

当社グループにおいては、事業、業績への影響を最小化するため、サプライチェーンの見直しおよび強化を継続的に行っています。部品の供給状況についてモニタリングを行い、当社グループの生産などの事業活動に悪影響を与える可能性がある事象が発生した場合には、取引先と連携し事業継続の観点から事業、業績への影響を最小化するための対応を速やかに実施しています。 p.34

(3) 情報セキュリティリスク p.35

<リスク> p.35

当社グループは、委託先によって管理されているものを含め、事業活動および当社製品において様々な情報システムやネットワークを利用しています。特にAI技術の活用を含む自動運転や安全運転支援システム、デジタルサービスに代表されるソフトウェア領域のニーズが高まっています。 p.35

当社グループにおいてAIを活用した技術研究にも取り組んでいますが、AIには生産効率向上の側面も期待している一方で意図せぬ第三者の権利の侵害や誤情報の拡散、情報漏洩等へつながる恐れもあります。加えて、サイバー攻撃は攻撃手法の高度化、複雑化が進んでおり、その攻撃対象は世界各国に渡っています。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、交通事故ゼロ社会の実現、独創的な技術の創出への取り組みに与える影響も大きいため、対策の重要性は高まっています。 p.35

また、近年世界各国で個人情報保護規則が急速に整備されています。新たな価値創造への取り組みにおいては、従来の事業と比べ取り扱う個人情報の量と質が異なる可能性があるため、個人情報保護に向けた対策の重要性は高まっています。 p.35

当社グループ、取引先および委託先におけるサイバーセキュリティリスクのほか、機器の不具合、管理上の不備や人為的な過失、さらには自然災害やインフラ障害等の不測の事態により、当社グループの重要な業務やサービスの停止、機密情報・個人情報等の漏洩、不適切な事務処理、あるいは重要データの破壊、改ざん等が発生する可能性があります。 p.35

このような事象が起きた場合、ブランドイメージや社会的信用の低下、影響を受けた顧客やその他の関係者への損害責任、制裁金の支払い、生産活動の停滞や遅延、当社グループの競争力の損失に繋がる等、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.35

<対応策> p.35

当社グループにおいては、事業、業績への悪影響を最小化するため、情報システムのセキュリティに関する管理体制および基準を定めています。本基準に基づき、ハード面およびソフト面でのセキュリティ対策を実施し、情報システムのセキュリティ強化を図っています。なお、サイバーセキュリティリスクに対しては、上記に加え、品質改革本部ならびにコーポレート戦略本部内にそれぞれ設置している主管部門を中心に、業務・生産システム、ソフトウェア、品質などの領域を横断する対応体制を構築しています。 p.35

また、法規を踏まえた規程・手順書などの整備、対応フロー策定、サイバーセキュリティに関する演習を通じた改善点の検証・対策、人材育成などを行っているほか、セキュリティ情報およびイベント情報の管理、悪意のあるアクティビティの監視のためのソリューションを活用し、サイバー攻撃の脅威および脆弱性の監視・分析を行っています。なお、サードパーティのパッケージ製品やクラウドサービスの導入に際しては、定められたセキュリティ基準に基づいてリスクを評価し、導入判断および導入後の年次確認を行っています。 p.35

生産設備やサプライヤーへのサイバー攻撃に対しても同様に、国内外の各拠点の生産設備やサプライヤーのセキュリティ対策状況についての検証を行うとともに、検証結果を踏まえ、セキュリティ情報およびイベント情報の管理、悪意のあるアクティビティの監視のためのソリューション導入支援等のセキュリティ強化に向けた対策を行っています。このようなセキュリティ強化のための活動については、セキュリティに関するコンサルティング会社や外部スペシャリストと業務委託契約を締結し、支援を受けています。 p.35

また、各国における個人情報保護規則やサイバーセキュリティ関連法規に対しては、現行の規制のほか、今後施行が見込まれている規則の動向などの情報収集・モニタリングを実施したうえで対応を行っています。 p.35

なお、当社グループに重大な影響を与えるサイバー攻撃に関するセキュリティインシデントが発生した場合には、リスクマネジメントオフィサーの監視、監督のもとグローバル危機対策本部を設置し、サイバーセキュリティリスクに対する主管部門が中心となり迅速に実態把握を行ったうえで、影響を最小化するための対応を全社横断的な観点で実施します。 p.35

(4) 市場環境変化リスク p.36

<リスク> p.36

当社グループは、世界各国で事業を展開しており、市場の長期にわたる経済低迷、消費者の価値観、ニーズの変化や、燃料価格の上昇および金融危機、原材料の高騰・供給量低下による製品価格上昇などによる購買意欲の低下、他社との競争激化は、当社グループの製品の需要低下につながり、当社グループの事業、業績、将来戦略に悪影響を与える可能性があります。 p.36

特に中国企業等の新興勢力の台頭などによる競争激化、北米や欧州における環境政策の変化、米国政府による追加関税導入に伴う世界的な貿易戦争や輸入規制の拡大等、自動車業界は大きな変革期にあり、将来の確実な予測は困難な状態にあります。このような市場環境変化を背景として、当連結会計年度を通じてEVモデルの商品投入計画の見直しや四輪電動化戦略の見直しを行いました。当該見直しに関する損失および費用につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 財務戦略」を参照ください。当社グループがこれら市場・需要の変化に競争力をもって適切に対応できない場合、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.36

<対応策> p.36

これらの変化に適応すべく、優先的に対処すべき課題として5つの重要テーマを策定し、注力領域の人材の量的・質的充足等の対応を進めています。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」を参照ください。 p.36

(5) 他社との業務提携・合弁リスク p.36

<リスク> p.36

当社グループは、相乗効果や効率化などを期待、もしくは事業展開している国の要件に従う場合に、他社と業務提携・合弁による事業運営を行っています。 p.36

「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、環境負荷ゼロ社会の実現、交通事故ゼロ社会の実現、独創的な技術の創出への取り組みを進めるにあたっては、業務提携・合弁の活用は不可欠と考えており、今後も業務提携・合弁を進めていきます。 p.36

業務提携・合弁において、当事者間における利害の不一致、利益や技術の流出、意思決定の遅れ、業務提携・合弁先の業績不振が生じた場合、あるいは業務提携・合弁の内容に関する変更や解消が生じた場合、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.36

<対応策> p.36

当社グループにおいては、中長期の事業戦略に基づき業務提携・合弁の戦略を議論・策定したうえで、デューデリジェンスを通じた情報収集・リスク検証を行っています。契約締結後においても業務提携・合弁に関する運営状況のモニタリングを行い、当社グループの事業、業績への影響が発生する可能性がある場合には、業務提携・合弁先と連携し影響を最小化するための対応を行っています。 p.36

(6) 環境に関わるリスク p.36

<リスク> p.36

当社グループは、世界各国において事業を展開しており、気候変動、資源枯渇、大気汚染、水質汚染、生物多様性などをはじめとする環境に関する様々なリスクの可能性を認識しています。また、これらに関する様々な政策および規制の適用を受けています。 p.36

その中でも気候変動および燃費・排出ガスに関する政策および規制について、世界各国で見直しが実施もしくは今後予定されています。見直しの動向によっては、二輪事業、四輪事業、パワープロダクツ事業及びその他の事業において、生産・開発・購買・営業などにかかる対応費用などが生じる可能性があり、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.36

これらの環境に関わるリスクは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、環境負荷ゼロ社会の実現、独創的な技術の創出への取り組みに与える影響も大きいため、対策の重要性は高まっています。 p.36

なお、気候変動に関するリスクと機会については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 気候変動対応(TCFDに基づく気候関連財務情報開示)」を参照ください。 p.36

<対応策> p.36

当社グループにおいては、製品だけでなく企業活動を含めたライフサイクルでの環境負荷ゼロ社会の実現に向け、カーボンニュートラル、クリーンエネルギー、リソースサーキュレーション、この3つを1つのコンセプトにまとめた「Triple Action to ZERO」に関する取り組みを行っています。詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 気候変動対応(TCFDに基づく気候関連財務情報開示)」を参照ください。 p.37

また、上記の政策および規制に対しては、国内および海外の各部門が連携し情報収集・モニタリングを実施するとともに、それらの状況に基づく最適な生産・開発体制の構築などの対応を行っています。 p.37

(7) 知的財産リスク p.37

<リスク> p.37

当社グループは、長年にわたり、自社が製造する製品に関連する多数の特許および商標を保有し、もしくはその権利を取得しています。当社グループにおいては、「新たな成長・価値創造を可能とする企業への変革」を支えるため、パワーユニットのカーボンニュートラル化、エネルギーマネジメントシステム、リソースサーキュレーション、自動運転・安全運転支援システム、IoT・コネクテッドを注力領域として選定しています。これらの特許および商標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、環境負荷ゼロ社会の実現、交通事故ゼロ社会の実現、独創的な技術の創出への取り組みに与える影響も大きいため、関連リスクの対策の重要性は高まっています。 p.37

当社グループの知的財産が広範囲にわたって保護できないこと、あるいは、広範囲にわたり当社グループの知的財産権が違法に侵害されることによる競争力の低下、さらにはAIの導入による意図せぬ第三者の知的財産権の侵害などに起因する訴訟もしくは特許権侵害訴訟による製造・販売の差し止めや高額の損害賠償金、ライセンス料の請求によって、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.37

<対応策> p.37

当社グループにおいては、外部の専門家、取引先と連携し、特許保有者からの特許権侵害訴訟を想定した対策を実施しています。また、関連法規の動向を注視・分析し、将来の法的手続で不利な判断がなされた場合など当社グループの事業、業績への悪影響が発生する可能性がある場合には、影響を最小化するための対応を行っています。 p.37

(8) 自然災害等リスク p.37

<リスク> p.37

地震、風水害、感染症などの発生時に当社グループの拠点や従業員が被害を受け、生産・開発・購買・営業などの事業活動の停止・遅延が発生した場合、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。また、これらの事象によって取引先が被害を受けた場合、あるいはインフラの停止が発生した場合にも、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.37

加えて、世界各国において、気候変動の影響などにより気象災害が激甚化・頻発化しており、この傾向は今後も継続すると予想されます。その結果、これらの災害が当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.37

<対応策> p.37

当社グループにおいては、事業、業績への影響を最小化するため、これらの事象のリスク評価や事業継続計画(BCP)の策定および定期的な見直しを行っています。また、各国で顕在化した事象に基づき、対応体制および規程・手順書の見直し、訓練実施による改善点の検証・対策などを行っています。 p.37

なお、当社グループに重大な影響を与える事象が発生した場合には、グローバル危機対策本部を設置し、各地域の情報収集および影響の最小化に向けた対応を全社横断的な観点で実施します。 p.37

(9) 金融・経済リスク p.38

<リスク> p.38

① 経済動向、景気変動 p.38

当社グループは、世界各国で事業を展開しており、様々な地域、国で生産活動を行い、製品を販売しています。これらの事業活動は経済低迷、景気変動などの影響を受けることで、市場の縮小による販売台数の減少、部品調達価格および製品の販売価格の上昇、信用リスクの上昇、資金調達金利の上昇などに繋がる可能性があります。その結果として当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.38

② 為替変動 p.38

当社グループは、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品および部品の多くを複数の国に輸出しています。各国における生産および販売では、外貨建てで購入する原材料および部品や、販売する製品および部品があります。したがって、為替変動は、購入価格や販売価格の設定に影響し、その結果、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.38

<対応策> p.38

当社グループにおいては、金融・経済などの動向をモニタリングし当社グループに対する事業影響を把握するとともに、事業計画に反映し、対応を実施しています。 p.38

(10) 金融事業特有のリスク p.38

当社グループの金融サービス事業は、お客様に様々な資金調達プログラムを提供しており、それらは、製品の販売をサポートしています。しかしながら、お客様は当社グループの金融サービス事業からではなく、競合する他の銀行およびリース会社等を通して、製品の購入またはリースの資金を調達することができます。当社グループが提供する金融サービスは、残存価額および資本コストに関するリスク、信用リスク、資金調達リスクなどを伴います。お客様獲得に関する競合および上記金融事業特有のリスクは、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.38

(11) 法務リスク p.38

当社グループは、訴訟、関連法規に基づく様々な調査、法的手続を受ける可能性があります。係争中、または将来の法的手続で不利な判断がなされた場合、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.38

(12) 退職後給付に関わるリスク p.38

当社グループは、各種退職給付および年金制度を有しています。これらの制度における給付額は、基本的に従業員の給与水準、勤続年数およびその他の要素に基づいて決定されます。また、掛金は法令が認める範囲で定期的に見直されています。確定給付制度債務および確定給付費用は、割引率や昇給率などの様々な仮定に基づいて算出されています。仮定の変更は将来の確定給付費用、確定給付制度債務および制度への必要拠出額に影響を与えることにより、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 p.38

(13) ブランドイメージに関連するリスク p.38

当社グループのブランドに対するお客様や当社グループを取り巻く社会からの信頼・支持が、企業の永続性において重要な要素の一つとなっています。このブランドイメージを支えるため、製品の品質や法規制への対応、リスク管理の実施、内部統制の充実などあらゆる企業活動において常に社会からの信頼に応えられるように努めています。しかしながら予測できない事象により、当社グループのブランドイメージを毀損した場合や迅速で適切な情報発信などの対応が実施出来なかった場合、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。 p.38

これらのブランドイメージに関連するリスクは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき課題」に記載している当社グループの5つの重要テーマのうち、ブランド価値の向上への取り組みに与える影響も大きいため、対策の重要性は高まっています。 p.38

なお、当社が過去に販売した四輪車について、型式指定申請時の認証試験に関する不適切な事案があったことを確認し、2024年5月31日に国土交通省に報告しました。今後もコンプライアンスおよびガバナンスの強化をはかり企業活動を行っていきますが、類似した事案が発生した場合には、当社グループのブランドイメージを毀損し、当社グループの事業、業績に悪影響を与える可能性があります。なお、これらの事案による法務リスクについては、「(11) 法務リスク」を参照ください。 p.38

第一部 第2 事業の状況 3EDINETで原文を開く → p.33–38

研究開発活動

当社および連結子会社の研究開発は、先進の技術によって、個性的で国際競争力のある商品群を生み出すことを目的としています。製品に関する研究開発につきましては、当社のほか、㈱本田技術研究所、ホンダディベロップメントアンドマニュファクチュアリングオブアメリカ・エル・エル・シーを中心に、また、生産技術に関する研究開発につきましては、当社のほか、ホンダディベロップメントアンドマニュファクチュアリングオブアメリカ・エル・エル・シーを中心に、それぞれ現地に密着した研究開発を行っています。 p.57

当社は2025年4月に電動事業開発本部にある四輪事業戦略統括部とSDV事業開発統括部を四輪事業本部に統合するとともに、四輪開発本部の新設および二輪・パワープロダクツ電動事業統括部を二輪・パワープロダクツ事業本部に統合しましたが、2026年4月1日より、グローバルでの事業環境が想定以上のスピードで変化する中で、市場・技術動向をこれまで以上に的確にとらえ、独自技術や新しい価値を最適なタイミングで市場に届けられるよう、四輪開発本部ならびに四輪事業本部の組織運営体制の変更を行いました。魅力ある商品を生み出し続けることができる研究開発組織へと進化させ、さらなる競争力の向上を図るため、四輪開発本部と、四輪事業本部にあるSDV事業開発統括部の研究開発機能を、㈱本田技術研究所へ移管しました。また、SDV事業開発統括部の事業機能を事業戦略統括部に再編し、SDV事業開発統括部を発展的に解消しました。さらに、二輪・パワープロダクツ事業の電動化戦略が実行段階へ移行したことを受け、これまで電動事業とICE事業に分けていた営業・事業戦略・開発機能をそれぞれ統合しました。電動事業とICE事業を一体で運営することでリソースを最適配分し、カーボンニュートラルへの取り組みを継続するとともに、さらに競争力のある商品を継続的に生み出すことをめざします。 p.57

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当連結会計年度に発生した研究開発支出は、1兆1,748億円となりました。 p.57

また、当社および連結子会社では研究開発支出の一部について、無形資産に計上しています。連結損益計算書に計上されている研究開発費の詳細については、連結財務諸表注記の「21 研究開発費」を参照ください。 p.57

セグメントごとの研究開発活動の状況につきましては、以下のとおりです。 p.57

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来生じうる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。詳細は「3 事業等のリスク」を参照ください。 p.57

(二輪事業) p.57

二輪事業では、「チャレンジする組織風土を最大化し、今後の環境変化を乗り越え、手の届く価格で、お客様に喜んでもらえる商品を創造し続けられるものづくり集団となる」を方針として、研究開発活動に取り組んでまいりました。 p.58

主な成果として、水冷・4ストローク・DOHC・直列4気筒・999㎤エンジンを搭載した、大型ロードスポーツモデル「CB1000F」を2025年11月に、「CB1000F」をベースに、ヘッドライトカウルや専用カラーステッチシートなどを装備した「CB1000F SE」を2026年1月に日本にて発売しました。「CB1000F」は、Hondaを代表するプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルとして、Hondaスポーツバイクラインアップの「進化する基準」である「CB」の最新の回答として具現化したモデルです。「CB1000F SE」は、「CB1000F」をベースに、外観と装備の充実をはかり、所有感のさらなる向上をめざした仕様としています。「CB1000F」「CB1000F SE」では、バルブタイミングおよびリフト量を最適化した新設計カムシャフトを採用し、低回転から高回転まで、谷のないスムーズな出力特性としています。また、左右2気筒ごとに異なるバルブタイミングとすることに加え、エアファンネルを新設計し、低中回転域でのトルクフルなセッティングにするとともに、鼓動感のある重厚な排気音をめざしました。さらに、トランスミッションは1,2速をローレシオ化することで駆動力を高めるとともに、低速時の取り回しやすさに配慮しています。また、高速巡航時のエンジン回転をおさえるなど、気負わず扱いやすい変速比としています。 p.58

さらに、2025年11月にイタリア・ミラノで開催された「EICMA 2025」にて、水冷・4ストローク・DOHC・直列4気筒・1000㎤の高性能エンジンを搭載した、スポーツツアラー「CB1000GT」を世界初公開しました。「CB1000 HORNET」に搭載し力強さで定評の水冷・4ストローク・DOHC・直列4気筒・1000㎤エンジンをベースに、専用のFI(フューエルインジェクション)セッティングとTBW(スロットルバイワイヤ、以下 TBW)システムを採用し、力強い出力特性を維持しながら、スロットルの開け始めの出力をより滑らかにすることなどにより、長距離ツーリングでライダー、パッセンジャーの疲労を軽減し、快適性に寄与しています。また、サスペンションには、幅広い走行シチュエーションや積載状況に対応する、電子制御サスペンションEERA(注1)(Electronically Equipped Ride Adjustment)を標準装備し、車体姿勢、ECUのエンジン制御情報、車輪回転速度などから走行状態を把握し、前後サスペンションの減衰力を最適化することで、路面状況に適した高度な減衰力自動調整を可能としています。 p.58

加えて、電子制御過給機付きV型3気筒エンジンを搭載したプロトタイプモデル「V3R 900 E-Compressor Prototype」を初公開しました。エンジンは、一昨年「EICMA 2024」で世界初公開した水冷75度V型3気筒エンジンをそのままに、排気量を900ccとし、スリム&コンパクトを追求しました。また、二輪車として世界初(注2)の電子制御過給機の採用により、エンジンへの過給を任意にコントロールすることで、低回転からハイ・レスポンスなトルクを実現しました。これにより、900ccの排気量でありながら1200cc相当のパフォーマンスを実現し、環境性能にも貢献する仕様を目標としています。 p.58

2026年3月に大阪で開催された「第42回大阪モーターサイクルショー2026」にて、コンセプトモデル「CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept」「CBR400R FOUR E-Clutch Concept」を公開しました。両モデルともに、ファンライドの最大化をめざした車体/足まわりからなる新プラットフォームに、新設計の直列4気筒エンジンを搭載しました。また、クラッチコントロールを自動制御する「Honda E-Clutch」やダイレクトなスロットルレスポンスに寄与するTBWなど各種の電子制御技術を採用し、より上質なライディング体験を提供します。 p.58

さらに、TBWと組み合わせた「Honda E-Clutch」を「CB750 HORNET」「XL750 TRANSALP」に搭載し、2026年4月に「CB750 HORNET E-Clutch」「XL750 TRANSALP E-Clutch」として発売しました。TBWと「Honda E-Clutch」の協調、制御技術により、スロットルを開けた際のバタフライバルブ開度やエンジン反応の最適化を図り、ライダーの技能や走行環境にあわせて、より柔軟かつ快適なクラッチ操作やスロットルワーク実現に寄与しています。シフトダウンの際は、半クラッチ制御にTBWがエンジン回転数を合わせることで、短時間で回転差を吸収し、変速ショックの低減を図っています。また、急減速時や、路面の段差などによってリアタイヤが跳ねる場面では、前後輪の車輪速差からリアタイヤが跳ねている可能性を検出し、半クラッチ制御を介入させることで、車体挙動の安定化を図っています。搭載レイアウトは、従来の「Honda E-Clutch」に対し、リフト機構を2軸化することで、クラッチアクチュエーターを前方に配置することを可能とし、エンジンの構造を大きく変更することなく、システムのコンパクト化を実現しています。 p.58

「環境負荷ゼロ社会の実現」へ向けた取り組みとして、2040年代には全ての二輪製品でのカーボンニュートラルを実現することを目標にしています。この目標を達成するため、今後の環境戦略の主軸として二輪車の電動化に取り組んでおり、2024年を電動二輪車のグローバル展開元年と位置付け、電動二輪市場への参入を本格化しています。 p.59

2025年11月にイタリア・ミラノで開催された「EICMA 2025」にて、初の電動モーターサイクル「Honda WN7」を一般公開しました。「Honda WN7」は、搭載性に優れた軽量コンパクトな水冷・インバーター一体型モーターを専用開発しました。最高出力は50kWで排気量600ccのICE車相当、最大トルクは100Nmで1000ccのICE車に匹敵する性能をそれぞれ発揮し、街中での発進・停止時や郊外でのクルージング時でも、ゆとりのある走行を実現します。モーターからの出力は新規開発したギアボックスを介してベルトドライブに伝達され、リアタイヤを駆動させるとともに、静粛性にも貢献しています。駆動バッテリーは、新規開発した9.3kWhの固定式リチウムイオンバッテリーを採用し、バッテリーの充電には急速充電を可能にするCCS2(注3)規格と一般家庭にある普通充電Type 2(注4)規格を採用することで、急速充電器では30分でバッテリー残容量20%から80%まで充電でき、外出先で素早く充電し待機時間のストレスを軽減します。また、普通充電では残容量0%から100%まで2.4時間以内(注2)で完了し、フル充電時の航続距離は140km(WMTCモード)です。「Honda WN7」はHondaの二輪車生産におけるマザー工場として位置付けている熊本製作所にて生産し、電動化が進むグローバル市場に順次供給します。また、「Honda WN7」は2026年3月に、国際的に権威のあるデザインアワードのひとつである「iF デザインアワードゴールド」のプロダクトデザイン部門において、最高賞となる「iF デザインアワードゴールド」を受賞しました。 p.59

さらに、2026年3月に日本において、着脱式バッテリーを動力用電源に採用した、原付一種(第一種原動機付自転車)の電動二輪パーソナルコミューター「ICON e:」を発売しました。動力用電源には着脱式バッテリーを採用し、充電は持ち運びにも便利なコンパクトな充電器を用いて、車載状態とバッテリー単体の二通りの方法を可能としています。後輪にコンパクトなインホイールモーターを採用し、パワーコントロールユニットがモーター出力を効率的に制御することで、一充電あたりの走行距離81km(30km/h 定地走行テスト値)を実現することで、クリーンで静かな走行を可能にしています。 p.59

また、2026年2月にタイにおいて、固定式バッテリーを搭載した排気量110cc相当の電動二輪パーソナルコミューター「Honda UC3」を発売しました。動力用電源には、Hondaで初めてとなる固定式LFP(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリーを採用しました。モーターは、Honda独自の開発・生産となるホイールサイドモーターを採用し、最大出力6.0kWを発揮します。また、回生制御や磁気回路構造の最適化により、高効率化を図ることで一充電あたりの航続距離122km(注5)を実現しています。「Honda UC3」は、今後、ベトナムへの投入を予定するなど、Hondaはグローバルで電動二輪車を毎年投入する予定で、お客様のニーズに応える幅広い商品ラインアップを展開します。 p.59

二輪事業に係る研究開発支出は、1,123億円となりました。 p.59

(注) 1 EERAはAstemo株式会社の登録商標 p.59

2 当社調べ(2025年11月時点) p.59

3 Combined Charging System Type2の略称、電気自動車急速充電器用コネクターの仕様 p.59

4 200V、充電ガン使用時 p.59

5 タイにおけるWMTCモード1での認定値 p.59

(四輪事業) p.59

四輪事業では、「魅力ある強い商品のために総合力を発揮し、ものづくりプロセスの深化により、四輪事業を永続的に成長させる」を方針として研究開発に取り組んでまいりました。 p.60

主な成果として、2025年9月に6代目となる新型「PRELUDE」を発売しました。新型「PRELUDE」では、Honda独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」に、Honda車として初となる制御技術「Honda S+ Shift」を採用しました。モーター駆動でありながら仮想の8段変速で加減速時に緻密にエンジン回転数をコントロールし、あたかも有段変速機があるかのようなダイレクトな駆動レスポンスと鋭いシフトフィールを実現し、ドライバーとクルマが一体化するような、爽快で意のままの走りをめざしました。Hondaはこの「Honda S+ Shift」を、新型「PRELUDE」を皮切りに、順次ハイブリッドモデルへ搭載していく計画です。 p.60

2025年11月には2020年代後半に投入予定の電動車向け次世代技術を公開した「Honda四輪技術ワークショップ」を開催しました。2027年以降に投入するハイブリッドモデルに採用予定の次世代プラットフォームでは、高いボディー剛性と軽量化を高次元に両立させる技術や、共用率を向上させたモジュラーアーキテクチャーなど、さまざまな革新技術を組み合わせることで、ドライバーが軽快で爽快な走りを実感できる、Hondaならではの「操る喜び」をさらに高めていきます。特に、ダイナミクス性能を左右する操縦安定性の新たな指標として「新操安剛性マネジメント」を確立しました。ボディー剛性の最適化により、車体を軽量化すると同時に、コーナーリング時に車体がしなるような挙動を与えることで、タイヤへの荷重をコントロールし接地力を向上させ、これまでにない操縦安定性と軽快で気持ちの良い走りを実現します。これに加え、Hondaは、力強い走行性能、牽引性能に、環境性能を兼ね備えるDセグメント以上の大型車向けハイブリッドシステムを開発しています。高効率と低コストを高次元に両立した新開発のドライブユニットやバッテリーパックを備えた次世代の大型ハイブリッドシステムとして、2020年代後半に、大型車への底堅い需要がある北米市場に商品投入することをめざしています。 p.60

EVでは、2025年9月に新型軽乗用EV「N-ONE e:」を発売しました。Hondaのパッケージングの基本思想である「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想」(注1)により広い室内空間を実現しながら、EVならではの力強くクリーンな走りと静粛性、そして日常使いに安心感をもたらす航続距離295km(注2)の実現により、幅広いお客様に支持されるスタンダードなEVとなることをめざした軽乗用EVです。なお、「N-ONE e:」は、2025~2026 日本自動車殿堂カーオブザイヤー(主催:特定非営利活動法人 日本自動車殿堂)を受賞しました。 p.60

また、2025年10月に開催された「Japan Mobility Show 2025」においては、小型EV「Super-ONE Prototype」と、次世代EV「Honda 0 α」のプロトタイプを世界初公開しました。「Super-ONE Prototype」は、環境性能や日常での使い勝手の良さに加え、小型EVとしての軽快な走りによる「操る喜び」に、五感を刺激する演出を加えることで、刺激的で高揚感あふれる走行体験を提供します。専用に開発した「BOOSTモード」では、出力を拡大しパワーユニットの性能を最大限に引き出すとともに、仮想有段シフト制御とアクティブサウンドコントロールシステムの連動により、あたかも有段変速機を備えたエンジン車のような迫力あるサウンドと鋭いシフトフィーリングを演出します。これにより、視覚や聴覚、そして加速感や振動などの体感を通じてドライバーの感性を刺激し、高揚感のあふれるEVの走行体験を提供します。「Super-ONE Prototype」の量産モデルは、2026年より日本を皮切りに、小型EVのニーズの高い、英国やアジア各国などで発売を予定しています(注3)。また、「Honda 0 α」の量産モデルは、「Honda 0 シリーズ」の開発アプローチである「Thin, Light, and Wise.(薄い、軽い、賢い)」を具現化した技術を搭載し、2027年から日本やインドでの販売を予定しています。 p.60

Hondaは、これからもカーボンニュートラル達成に向けた取り組みを推進していきます。 p.60

四輪事業に係る研究開発支出は、1兆292億円となりました。 p.60

(注) 1 M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想:人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小にというHondaのクルマづくりの基本思想 p.60

2 一充電走行距離(国土交通省審査値)WLTCモード 295km:一充電走行距離は定められた試験条件での値。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて一充電走行距離は大きく異なるWLTCモード:市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード p.60

3 量産モデルの社名は地域によって異なり、日本やアジア大洋州では「Super-ONE」、アジア大洋州の一部の国では「Honda Super-ONE」、英国では「Super-N」として発売予定(パワープロダクツ事業及びその他の事業) p.60

パワープロダクツ事業では、「暮らしの“未来”を創造し「役立ち」と「喜び」を更なる高みへ」を方針として、研究開発活動に取り組んでまいりました。 p.61

主な成果として、2025年5月に高い加速性能と燃費性能でご好評をいただいている4ストローク船外機「BFシリーズ」に、V型8気筒300馬力エンジンを搭載した大型船外機「BF300」を発売しました。「BF300」は、Honda船外機のフラッグシップモデル「BF350」用に専用設計されたV型8気筒エンジンをベースとし、排気量4,952㎤、最大出力300馬力による力強いパワーと豊かなトルクを発揮します。高出力でありながらレギュラーガソリンでの航行が可能なほか、O₂センサーを使用し燃料噴射量を補正する空燃比フィードバック機能により高い燃費性能を実現しています。 p.61

船外機以外については、小型除雪機シリーズにハイブリッド除雪機「HSS960i」「HSS1370i」を新たに追加し、正転オーガ(注1)搭載の「Jタイプ」は2025年7月、クロスオーガ(注2)搭載の「JXタイプ」は2025年9月に発売しました。「HSS960i」「HSS1370i」の2機種は、除雪部をエンジン、走行部をモーターで駆動するHonda独自のハイブリッドシステムを採用し、スムーズな走行と作業負荷に応じた速度制御が可能で、使い勝手の良さとパワフルな除雪性能を両立します。また、2機種それぞれに設定した「JXタイプ」には、硬雪の除雪作業をさらに容易にするHonda独自の除雪機構「クロスオーガ」をHondaのハイブリッド除雪機として初めて搭載しました。さらに同タイプには、「電動オーガハイト」機能を装備したことで、除雪作業に不慣れな方でも、雪の深さに合わせて手元のスイッチで簡単にオーガの高さを調整することができます。 p.61

さらに、2025年10月に米国ケンタッキー州ルイビルで開催された「Equip Exposition 2025」にて、Hondaが開発・販売する商品で初となる電動乗用芝刈機「ProZision」シリーズとして、芝刈り作業を自動運転で行う「ProZision Autonomous」、手動で行う「ProZision」の2機種を世界初公開しました。「ProZision」シリーズは、これまでHondaが芝刈機の研究開発で培ってきた高度な芝刈り技術に加え、最新の自動化・知能化技術を搭載した乗用芝刈機です。造園作業の過酷な条件にも対応する高い走破性と、MicroCut®ツインブレードを生かした高い刈り取り性能を実現しました。「ProZision Autonomous」では、GNSS(Global Navigation Satellite System)(注3)で正確な自己位置を認識しながら、予め作業者が設定した芝刈り経路やパターンを記憶し、高精度に再現することで自動運転での芝刈り作業を実現します。その際、搭載されたレーダー、LiDARにより周囲360度のセンシングを行い、地形の変化や障害物を検知し、自動で走行経路を判断することで、作業者が乗車することなく安全な刈り取り作業と高品質な芝の仕上がりを可能としています。 p.61

航空機においては、Honda独自の最先端技術を開発して、空の世界においても新しい価値を創造し、長期的な観点から航空機ビジネスを成長させていくためのビジネス基盤の構築をしてまいりました。 p.61

2025年10月に「HondaJet」が、ベリーライトジェットカテゴリー内のツインエンジンジェット機として世界で初めて、持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel、以下 SAF)を100%使用した試験飛行に成功しました。SAFは航空領域でのCO₂排出量を削減し、カーボンニュートラルを達成する手段の1つとして注目されています。SAFの利用はASTM Internationalによる認可制となっており、既存のジェット燃料へSAFを混合できる含有率の上限が定められています。現在の上限は50%となっていますが、本試験飛行では、100%SAF使用時のエンジン性能、燃焼特性、飛行システムへの影響などについて包括的な技術評価を実施し、将来的なSAF利用拡大に向けた重要な検証データを取得しました。本結果は、SAF普及に向けた技術的課題の特定および解決に向けて大きな進展となるものであり、当社の中長期的な環境戦略および製品競争力強化にも寄与するものです。 p.61

また、2026年2月に「HondaJet Elite Ⅱ」に搭載される緊急自動着陸システム(Emergency Autoland、以下 EAL)について、米国連邦航空局(FAA)の認証を取得しました。これにより「HondaJet Elite Ⅱ」は、ベリーライトジェットカテゴリーにおけるツインエンジンジェット機として、EALを搭載する世界初のモデルとなります。EALは、何らかの理由でパイロットによる継続的な操縦・運航が困難な緊急事態において、航空機を自動で最寄りの空港に着陸・停止させるシステムです。専用ボタンの操作による手動での起動に加え、システムがパイロットの異常を検知した場合など、EALによる操縦が適切と判断した場合にも自動的に起動します。EALが作動すると、現地の航空交通管制機関へ緊急事態を自動的に通知します。その後、天候や地形、燃料残量、滑走路条件などを踏まえて最適な着陸先となる空港を選定し、目的地までの飛行経路を設定することで、機体は進入経路に沿って自動航行し、着陸・停止します。緊急事態が発生してから機体停止に至るまで、システムが自律的に運航・制御を行い、緊急時でも安心・安全な運航を実現します。今回の米国連邦航空局によるEALの認証取得を受け、まずは米国において、本システムを搭載した「HondaJet Elite II」の販売を開始するとともに、既にお客様へ納入済みの「HondaJet Elite II」を対象にアフターサービスを通じた本システムの提供を開始します。また今後は、「HondaJet Elite II」の販売を行っている日本を含むグローバル各国においても、航空局認証を取得後、順次提供を予定しています。 p.62

パワープロダクツ事業及びその他の事業に係る研究開発支出は、332億円となりました。 p.62

(注) 1 雪をかき集める刃(オーガ)が正転する機構 p.62

2 雪をかき集める刃(オーガ)が雪を取り込む正転と除雪機の浮き上がり抑える逆転を同時に行う機構 p.62

3 衛星測位システムの総称 p.62

次世代技術分野においては、2025年4月から10月に開催された「大阪・関西万博」にて、モビリティロボット「UNI-ONE」の新型を出展しました。「UNI-ONE」はHondaのロボティクス研究で培った、座ったまま体重移動するだけで移動でき、両手が自由に使える着座型のモビリティロボットです。2023年以降、さまざまな企業や施設へ有償試験導入し、ユーザーニーズへの対応や事業性に関する検証を行ってきました。これらの検証を通して、人混みの中でも「UNI-ONE」と歩行者が共存でき、歩行と比較してユーザーの疲労度が大幅に軽減できたという検証結果を得られています。新型「UNI-ONE」はこれまでの検証を踏まえて、走行時のハイポジションモードに切り替わる際のふらつきを抑えて乗りやすくし、走行可能な傾斜路の勾配を10度まで拡大しました(旧型は6度まで)。また航続距離も10kmに拡大しており(旧型は8km)、実用性を向上させています。 p.62

2025年6月には、自社開発の再使用型ロケット(注)の実験機(全長6.3m、直径85cm、重量Dry900kg/Wet1,312㎏)を用いて、Hondaとして初となる離着陸実験に成功しました。今回、ロケットを再使用するために必要な、上昇・下降時の機体の安定性や着陸機能などの要素技術の実証を目的とした離着陸実験をHondaとして初めて実施しました。その結果、目標とした機体の離着陸挙動の作動(到達高度271.4m、着地位置の目標との誤差37cm、飛行時間56.6秒)、上昇・下降時のデータ取得を実現し、実験は成功を収めました。この実験の成功について、日本の宇宙輸送能力拡大への寄与、宇宙アクセスの自立性確保や国際競争力強化への貢献などが評価され、内閣府主催の「第7回宇宙開発利用大賞」において内閣総理大臣賞を受賞しました。Hondaが取り組むのは、カーボンニュートラル社会をめざすHondaのモビリティとして、ロケット機体の再使用技術だけでなく、再生可能燃料(バイオメタン/グリーンメタン)を使用することで、宇宙領域においても「サステナブルな輸送」に貢献できる「サステナブルロケット」の実現です。次の技術開発目標である2029年の準軌道への到達能力実現に向け、引き続き取り組んでいきます。 p.62

なお、これらの取り組みに係る研究開発支出は各事業に配分されています。 p.62

(注) 再使用型ロケット(Reusable Launch Vehicle, RLV)とは、使い捨てが主流である従来のロケット(Expendable Launch Vehicle、ELV)とは異なり、同一の機体を用いた短時間での繰り返し運用ができるロケットです。打ち上げられた後、機体の一部または全部が地上に帰還・着陸します。 p.62

当連結会計年度末時点において、当社および連結子会社は、国内で12,200件以上、海外で24,900件以上の特許権を保有しています。また、出願中の特許が国内で4,300件以上、海外で10,400件以上あります。当社および連結子会社は、特許の重要性を認識していますが、特許のうちのいくつか、または、関連する一連の特許が終了または失効したとしても、当社および連結子会社の経営に重要な影響を及ぼすことはないと考えています。 p.62

第一部 第2 事業の状況 6EDINETで原文を開く → p.57–62

設備投資等の概要

当連結会計年度は、新機種の投入に伴う投資や、生産設備の拡充、合理化および更新ならびに販売施設や研究開発施設の拡充などを行いました。 p.63

なお、当連結会計年度の設備投資実施額は751,380百万円となり、前連結会計年度にくらべ213,953百万円増加しました。 p.63

セグメントごとの設備投資は、以下のとおりです。 p.63

セグメントの名称 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) (百万円) 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) (百万円) p.63

二輪事業 75,156 104,457 p.63

四輪事業 445,707 627,753 p.63

金融サービス事業 149 193 p.63

パワープロダクツ事業 及びその他の事業 16,415 18,977 p.63

合計 537,427 751,380 p.63

オペレーティング・リース資産(外数) 3,134,025 2,764,248 p.63

(注) 上記の表には、無形資産を含めていません。 p.63

二輪事業では、新機種の投入に伴う投資や、生産設備の拡充、合理化および更新ならびに販売施設や研究開発施設の拡充などにより104,457百万円の設備投資を実施しました。 p.63

四輪事業では、新機種の投入に伴う投資や、生産設備の拡充、合理化および更新ならびに販売施設や研究開発施設の拡充などにより627,753百万円の設備投資を実施しました。 p.63

金融サービス事業では、193百万円、パワープロダクツ事業及びその他の事業では、生産設備の拡充、合理化および更新ならびに研究開発施設の拡充などにより18,977百万円の設備投資を実施しました。 p.63

オペレーティング・リース資産については、主に金融サービス事業におけるリース車両の取得により、2,764,248百万円の設備投資を実施しました。 p.63

なお、設備の除却、売却等については、重要なものはありません。 p.63

第一部 第3 設備の状況 1EDINETで原文を開く → p.63

企業データ

このページに載っている件数

業績指標36指標 × 5期
沿革41件
大株主10名
役員12名
開示の記述5章、約30,779字
関係会社346社
適時開示未取得(TDnet)
知的財産未取得(特許庁)
公共調達未取得(調達ポータル)
このデータをAIで使うMCP対応クライアント(Claude、Cursor など)から、この会社の業績指標・沿革・役員・開示の記述を構造化データで取得できるようにする予定です。
接続方法(準備中)

同業

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